掲載日 : [2008-02-06] 照会数 : 6433
介護事業所「さらんばん」 善意の出資に支えられ1年
[ パチンコに触るのは初めてのハルモニ ]
ハルモニ15人が150万円
【大阪】日本のデイサービスは肌があわず、ともすると家に引きこもりがちになる同胞高齢者のために通所介護と訪問介護を行うNPO法人「うり・そだん」(鄭貴美理事長、東大阪市岸田堂南町)が関係者の熱意に支えられながら11日、オープンから満1周年を迎える。
ここは指定居宅サービス事業で、デイサービス「さらんばん」と訪問介護「さらんばん」からなる複合施設。在日2世看護師、鄭貴美さん(51)が同市内の街角デイハウス「さらんばん」(01年開設)、同02年の「あんぱん」に続いて設立した。
これまで元気に両デイハウスを利用していたハルモニたちも高齢化とともに歩行困難になったり認知症に陥るなど、自力では通えなくなったことから、鄭さんをはじめとする「うり・そだん」の関係者が皆で資金を持ち寄った。
資金の一部は両デイハウスに通うハルモニ15人が10万円ずつ計150万円を出資した。また、35人のハルモニたちは、ティッシュに丁寧に包んだ1万円札をカンパとして持ち寄るなどして鄭さんを感激させた。
「うり・そだん」は2階建て民家の1階スペースを利用。食堂、入浴施設、畳部屋、台所、ベッドを備え、スタッフ4人が通所介護と訪問介護にあたっている。定員10人の小規模施設だけに、介護事業収入は月間150万円ほど。いくら非営利とはいえ、運営は厳しい。目標は200万円だという。利用者の平均年齢は85歳で最高齢者は96歳。
鄭さんは「倹約した中から1万円をカンパしてくれたハルモニたちのためにもこのサービス事業はなんとしてでも成功させ、継続していきたい。いずれはグループホームも」と意欲を燃やしている。
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パチンコ「冬ソナ」に夢中 マルハン布施店提供
レクリェーションで活用
デイサービス「さらんばん」に集うお年寄りたちがレクリェーションで活用できるようにと、近隣の株式会社マルハン布施店(米倉健司店長)が1月29日、パチンコ機「冬のソナタ」とスロット台を各1台寄贈した。
ハルモニたちの多くはパチンコ台を見るのも触れるのも初めてだという。それでもドラマ「冬のソナタ」はテレビで見ていてよく知っている。特注の台に取り付けが終わると、早速、試し打ちを楽しんでいた。画面にペ・ヨンジュンやチェ・ジウの動画が出てくると、名前を言い合って大喜び。スロット用のメダル5000枚は「さらんばん」のネーム入りである。
鄭理事長は「マルハン本社にご理解をいただき審査にも通りました。布施店の職員とは1カ月に1度はここに来ていただいて、一緒に昼食を囲んで交流していきたい」と語っていた。
(2008.2.6 民団新聞)