掲載日 : [2003-03-05] 照会数 : 2924
過酷な生活情況証言 元在日の脱北者11人来日(03.03.05)
[ 北韓内部の状況を語る脱北者 ]
9日に東京でも集会
【大阪】「帰国事業」で北韓に渡った元在日同胞の脱北者ら11人が2月28日、市内で記者会見(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会主催)を開いた。過酷な北韓での生活や困難を極めた脱北の経緯などを涙ながらに語り、北韓難民への支援を訴えた。
同守る会韓国本部の事務局長も勤める高知市出身の文賢一さん(54)は、60年12歳の時に家族とともに帰国。70年代前半、知人の相次ぐ脱北に文さんを「思想的に好ましくない」人物として76年ロシア国境の炭鉱町・阿吾地(アオジ)に送り、18年にわたる過酷な労働を強いた。
「食料配給が途絶えてからの日々は、言葉では言い表せない」と文さん。43年ぶりに故郷の地を踏み、当時北韓を地上の楽園とうたって「帰国事業」を推し進めた総連を強く非難した。
神戸市出身の呉寿龍さん(68)は、27歳の時に帰国し、あまりにも悲惨な北韓の状況を見て「実際に向こうで住んでみないと、その恐ろしさは誰もわからない」と唇をかみ締め、まだ北にいる帰国者や日本人妻が一日でも早く戻れるようこれからも頑張っていきたいと語った。
帰国2世の姜聖姫さん(24)=仮名=は、日本の親戚からの援助が途絶えた93年以降、苦しい生活から逃れるために2回脱北を試みるが強制送還され、両脚を殴打されるなどひどい仕打ちを受けた。今でも階段を上る時足が痛むという。
また岡山出身の李燦成さん(60)は「われわれに罪はなく、当時帰国を促した総連は、反省するべきとき」と怒りをぶつけた。
韓国に亡命した脱北者は02年には1100人を超え、現在約3000人が韓国内に住んでいる。同会見の共催者の一つである「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」の李英和代表(関西大学助教授)は「北の独裁政権がおこした人権弾圧から逃れ、人間として生きるための脱北」と、日本政府へ強く支援を求めていくとしている。
一行は1日の大阪集会に続いて6日に上京、各政党へ支援を要請し、9日午後1時から東京・水道橋の在日韓国YMCA地階(スペースY03・3233・0611)で集会を開く。
(2003.03.05 民団新聞)