掲載日 : [2009-04-15] 照会数 : 4035
韓食を世界的な料理に 政府が戦略プラン
[ 成功事例を発表する呉永錫氏(ソウル) ]
◇ファンド設立◇講座開設◇調理師資格…
世界的な健康食ブームに乗って、韓国料理に対する関心が高まりつつあるが、伝統的な韓食を提供するところはまだ少ない。そこで、政府は韓食を世界的な料理に広めようと、戦略方針を発表するなど具体的行動に乗り出した。
本来の韓国料理は主に野菜や海産物を食材に使い、油の使用を控え、蒸したり、煮込んだりする料理が多い。また、優れた発酵食品の多さが特徴で、身体に良いことから健康食品として認識されている。
韓国を訪れた欧米など外国人観光客で韓国料理に魅了される人は多いが、帰国後、韓国料理を食する機会は少ないのが実情だ。料理の種類が多い上に、調理法が標準化されていないことから、世界的な料理としての認知が遅れているためだ。
韓国料理の世界化戦略は、こうした問題点を改善し、中国やフランス、イタリアなどの料理に並ぶぐらいに、国際化を図ろうというもの。
農林水産食品部は6日、韓国式料理の韓食を世界的な料理に広めるための具体的プラン「韓国料理の世界化推進戦略」を発表した。
それによると、韓食を2017年までに世界的な料理に広めることを目標に、「外食産業振興法」を制定するとともに、食品関連企業への投資を目的とした500億ウォン規模の「食品産業投資ファンド」を設立する。外食産業に対する資金援助や人材養成を支援しながら外食産業を発展させる方針だ。また、フランスや米国など海外の有名な料理学校に韓食講座の開設を働きかけていく。
特級ホテルの中に韓食のレストランを増やす一方、長期的に韓食を広める手段として、「世界キムチ研究所」を設けて、キムチ作りに欠かせない塩辛や天日塩の研究を進める。上半期中に食品産業研究開発(R&D)の中長期計画を立て、キムチや塩辛などの発酵食品や伝統酒が世界で受け入れられるよう味の開発に取り組む。
国家公認の「国際韓食料理資格証」の導入についても検討する。
農林水産食品部はそのために、▽韓国料理の高級化▽多様化▽フランチャイズ化▽差別化−−の4つの原則を示した。ほかの国の料理とは異なる、高級化された多様なメニューを開発し、フランチャイズ化を促進することによって世界への進出を容易にするためだ。
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「韓食国際化」でシンポも
在日の呉永錫氏が発表
「韓食の国際化」をテーマに国際シンポジウムが7日、ソウルのロッテホテルで開催された。大統領夫人の金潤玉女史や農林水産食品部の張太平長官、フランスのル・コルドン・ブルーのシャルル・クエントロ・アジア地域副会長らが出席した。
開会辞で大統領直属の未来企画委員会の郭承俊委員長は、「近年、海外で韓食に対する評価が高まっているにもかかわらず、その価値を広く普及できないでいる。多彩な食材を活用し、新たなメニューを開発しながら国際化を推進すべきだ」と強調した。
韓食の海外進出の成功事例として、百貨店を中心に韓国食品店15、レストラン20店舗を経営する在日同胞の呉永錫氏(「妻家房」代表)が発表を行った。呉氏は「現地の食生活に適合した対応が必要だ」と述べ、韓食の国際化を推進する方法として、▽食材の総合物流センターの開設▽専門人材の養成▽韓国料理学校の開設▽韓定食広報大使の登用−−などを提言した。
(2009.4.15 民団新聞)