掲載日 : [2003-04-30] 照会数 : 3289
民族学級支え23年 大阪市立巽小同胞保護者会(03.4.30)
[ 3月の「お別れ会」で交流する保護者会役員 ]
学校側と深まる連携
「会報」の全校配布も実現
【大阪】大阪市立巽小学校に開設された民族学級が、同胞保護者会の地道な活動が実り今年で23年目に入った。制度保障が不十分ななかで20年以上も活動を続けている民族学級は巽小を含め3校だけ。
巽小は生野区にあり、全校生徒の約3割が在日同胞。民族学級が開設されたのは80年のことだった。当時、巽小に赴任したばかりの教師が「民族の自覚と誇りをもった子どもに育ってほしい」との同胞保護者の願いを受け止め、開講に至った。
当時、学校側で民族学級に関わったのは外国人主担(外担)の教師ぐらい。周囲の理解を得られず、同胞保護者会「民族学級を支える会」が発足にこぎつけるまでには3年以上の歳月を要した。特に難航したのは「保護者会が学校の中に2つできるのはどうか」と難色を示したPTAとの折衝だった。
民族学級の維持発展のためには、保護者会が学校の中で確固とした地位を占める必要があった。
転機となったのは90年代。2代目の李政根会長時代に始まった機関紙「ソリマダン」の発行だった。「民族学級を認知してもらうには多くの人に知ってもらうのが先決だった」と当時の担当者でもあった李明子さんは振り返る。
メンバーは保護者会活動の傍らPTA活動にも積極的に関わった。この結果、保護者会とPTAとの間の目に見えない溝が少しずつ埋まっていった。PTA新聞と学校新聞に民族学級を紹介する記事が載り、保護者会の機関紙は民族学級開講20周年の節目にあたる00年7月を期して全校配布が実現した。
現担当の宮下由美子教諭は「以前は民族学級の存在すら知らない先生も多かった。保護者が頑張るから学校も協力していこうとなった」と話している。
李会長は3月、会長職を退いた。毎年、総会で再任され、任期は12年に及んだ。
李会長とともに保護者会を支えてきた朴英美副会長は「日本人の民族学級への理解が深まったのがうれしい。保護者と教師、民族講師に支えられてきたからこそやってこられた」と述べた。
(2003.4.30 民団新聞)