掲載日 : [2003-08-27] 照会数 : 3044
家族揃って先祖供養 現代に受け継がれる伝統(03.8.27)
陰暦8月15日
来月11日は韓国の旧盆の秋夕(チュソク)。秋夕には家族、親戚が揃って祖先を供養する祭祀が執り行われる。この日は新米で餅を作り、初物の栗、ナツメ、柿などの果物などを祖先の霊前に供えて茶礼を行い、墓参りに行く。韓国では秋夕を前後して大型連休となるため、故郷へ帰省する人々の姿はこの時期の風物詩となっている。韓国の秋夕での過ごし方などを紹介する。
秋夕は日本の中秋の名月の日(陰暦8月15日)にあたる。当日の朝、晴れ着に着替えた家族や親戚一同が集まり、新米で作った酒、果物などを先祖の霊前に供えて茶礼(命日以外の祭祀)を行う。
供え物の中で秋夕の代表的な食べ物として知られる餅のソンピョン(松餅)は、米の粉に湯を入れながら練ったものに豆や栗、ナツメ、ゴマなどを包んで松の葉を敷いて蒸したもの。
最近では韓国の家庭でもソンピョンを店で買うことが多くなってきたが、以前は秋夕の前日になると家族が集まり、ソンピョン作りに励む姿が見られた。
嫁入り前の娘がソンピョンをきれいに作ると、良い結婚相手に恵まれ、かわいい赤ん坊が生まれると言われ女性たちはソンピョをきれいに作ろうと必死になって作ったという。
茶礼の後、朝食を済ませた家族は一緒に先祖の墓参りをする。この日に備えて草を刈り、墓の周りをきれいにしておくのが風習になっている。
墓参りをする時韓国人は、五穀百果の収穫の喜びと1年間の無病息災に感謝しながら、初物の果物や米などを供える。
今ではあまり見られなくなった光景だが、秋夕当日の昼にはクネ(ブランコ)や綱引き、夜はカンガンスォルレの民俗遊びに興じて過ごしたという。
秋夕に家族や親しい友人に贈り物をするのも習慣になっている。品物はあまり高額なものでなく、生活必需品が多いようだ。
秋夕の連休を利用して故郷へ帰省する人々の姿は、まさに民族大移動といえるだろう。
道路や鉄道は帰省する人々で大混雑になる。その光景と対照的なのがソウル市内だ。普段は人でごった返す町も秋夕には多くの店も休日となるため閑散となる。
秋夕には遠くに離れて暮らしている家族や親戚が久しぶりに集まり、一時を過ごす。
家族の再会を喜び、そして先祖の恩恵を忘れない韓国人の伝統的な名節が、現代の韓国人に脈々と受け継がれている。
(2003.8.27 民団新聞)