掲載日 : [2004-03-03] 照会数 : 3090
オーバーステイ情報メールでも受付 市民団体が抗議声明(04.3.3)
アムネスティ日本「人種差別を助長」
無縁の情報多数「不安感あおる」…法務省に中止求める
法務省入国管理局がインターネットのホームページ上を通じて「不法滞在などの外国人に関する情報」を提供するよう呼びかけていることに対して、複数の市民団体から「犯罪者扱い」「人権侵害」と抗議する声が上がっている。
不法に滞在している外国人の情報提供はこれまで電話や手紙、FAXだったが、2月16日からメールでも受け付けるようになった。
メールは法務省のホームページ上の受付書式に従い、「違反者だと思われる人」の名前や国籍、住所、電話番号、職場、人物を特定できるものなどの個人情報を入力すれば、自動的に管轄の地方入国管理局に電子メールで送信される仕組み。
法務省側は「メールでも情報提供できるようにしてほしいという要望があり、実施した」と話している。
これについて「移住労働者と連帯するネットワーク」(略称、移住連)では「情報提供はホームページ上の懸賞にでも申し込むような仕様だ。こうした利便性の追求が人権侵害を引き起こすこともあるという認識がない」と中止を求めている。
通報者はメールに本人の住所や連絡先も書き込むことになっているが、法務省は匿名でも受け付けている。
このためか、通報の動機にはただ単に「近所迷惑」「不安」などオーバーステイなどとは無縁のものも多いという。これは法務省が「違反者だと思われる人」として確たる証拠がなくても通報を奨励していることも影響しているようだ。
これに対してアムネスティ・インターナショナル日本では「いたずらに外国人一般に対する不安感や反感、嫌悪感を煽り、人種差別を助長する」と強い懸念を表明している。
「移住連」はホームページ上での情報提供の即時中止を求める声明を公表、賛同する団体・個人を募っている。
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情報提供者の利便図るため 入管広報部の話
「情報提供者から電話ではつながりにくいとの苦情があり、利便性を考えてウエブサイトを活用している。入管として情報収集を奨励したり、呼びかける特別なキャンペーンをしているわけではない。ましてや人種差別の意図などもうとうない」
(2004.3.3 民団新聞)