掲載日 : [2004-09-08] 照会数 : 8027
韓日またぐ逸材養成 大阪のKJミュージカルスクール初の発表会(04.9.8)
[ スクール代表金智石さん ]
[ オープニングのあいさつに立つ6組の面々 ]
伝統芸能・歌・踊り 双方の文化を駆使
韓日両国で活躍できるタレントの育成を目指し、今年4月大阪に開校した「JKミュージカルスクール」が名称を「KJミュージカルスクール」と改め、このほど関西テレビ・なんでもアリーナで第1回目の発表会を行った。アイ組、ミレ組、ナレ組、ハナ組、プルナ組、ダンス組という名称の幼児から一般成人までの6組による発表は、演目の半分が韓国語で上演された。
歌、ダンス、演技のレッスンはもちろんのこと、講師陣を本場韓国から招き日々練習を重ねてきた生徒たちは、見事な韓国伝統芸能も披露。ミレ組とナレ組がそれぞれ上演したパンソリ「ノルボ伝」では、小さな子どもたちが身体全体から搾りだすような豊かな声量で歌い切った。
重唱「明日への扉」では映画「血と骨」で子役を熱演した宋聖雅さんと金悠天さんら6人らが愛らしい歌声を聴かせ、トリには「新しい白」という意味のティーン5人のユニット「セフィン」が「It's my prayer」を熱唱した。 「KJミュージカルスクール」は、レッスン生80余人と、一般の参加者を含む韓国語講座生100余人で開校されている。韓日のバイリンガル俳優育成のための学校としては全国初。代表者、スタッフ、みなが在日か韓国出身だ。すでに芸能活動を行っている生徒もいる。韓日の文化交流に根ざした事業の拡大にともなう新体制を目前に控えるなか、スクール代表で在日2世の金智石さん(42)に聞いた。
−現在、韓国の芸能文化がどんどん日本に入ってきていますが。
「前向きにとらえています。それだけ韓国の文化が日本のものより面白いものを創り出せるようになったということでしょう。レベルが高いものが受け入れられる。それは当たり前のことだと感じています。どんどん、そういう時代になってほしいですね」
−韓国語が流暢な生徒ばかりですが、スクール生募集は在日のみが対象なのでしょうか?
「いいえ。在日でも韓国人でも日本人でも、どなたでも募集対象です。在日を特化して扱うのではなく、文化交流が進みバイリンガルの俳優が求められる今、両方の文化を使いこなすタレントの育成を目指しています。KJミュージカルスクールでは韓国語の教室も備えています。家庭で韓国語を使い、もともと話せる生徒もいますが、全く韓国語を知らなくて、このスクールで一から始めた子どももいます。演劇の台本は全てハングルなのですが、話せない子どももカタカナでルビをふって、発音もがんばって覚えています。私にとっては韓国語も、日本語もどちらも外国語ではないんです。『文化』と『国籍』をイコールでくくってしまう風潮はそろそろ取っ払ってしまいたいですね。韓国語も日本語もどちらも『私の文化』なのですから」
−今後、どういったタレントを輩出していきたいですか?
「タレントのみならず、韓日を結ぶ様々な人材を輩出していきたいと思っています。司会者やリポーター、DJの育成もそうですが、双方の国への留学の支援もしていきたいですね。9月には(株)KJネットの中にKJミュージカルスクールと、韓国語教室のKJアカデミー、タレント事務所のKJプロ、映像分野を担当するKJ映像の4つに業務を拡大し、ソウル、九州、広島にネットワークを広げる予定です」
◇
かつて、白人音楽が世界を席巻し、それらのマネゴトばかりだった音楽市場は、いまやブラックミュージックの恩恵なしでは機能しなくなった。ファッションリーダーとして活躍する黒人たちの存在も無視できない。
文化はその民族全体のイメージを左右する。同時に文化は、様々な民族の要素が互いに刺激し合い、融合して発展してきた事実も見逃せない。
垣根を取り払い、韓日の文化双方を継承するタレントの育成はこれからのアジア、ひいては世界の文化にも大きく関わっていくだろう。
問い合わせはKJミュージカルスクール〒540‐0004大阪市中央区玉造1‐13‐4小林ビル8階(℡06・6762・5931)。
(2004.9.8 民団新聞)