掲載日 : [2004-10-06] 照会数 : 3532
世界最大級の潮力発電所 京畿道の始華湖…11月に着工(04.10.6)
[ 堤防の水門を開いた始華湖は潮力発電所に変わる ]
海洋水産部は11月、京畿道安山市の始華湖で世界最大級の潮力発電所に着工する。完成は08年末から09年の予定で、建設費用3551億ウォンは韓国水資源公社が調逹する。これにより、原油高をクリアする代替エネルギー源開発事業が本格化する。
代替エネや環境改善に
満潮時に始華湖に流入する海水の力を利用して電気を生産する潮力発電所の発電量は、時間当たり25万4000㌔㍗で、世界最大の潮力発電所といわれるフランスのランス発電所(時間当たり20万㌔㍗)を上回る。また、燃料費など追加費用がかからないメリットがある。
始華湖堤防の中間に直径10㍍ほどの管13個を取り付け、それぞれの管に容量2万㌔㍗の発電機を取り付けるほか、引き潮時に水が抜けるように長さ12㍍の水門6つを建設する。
始華湖はソウル市から西南へ約40㌔の西海(黄海)沿岸の安山市、始興市、華城市に面する入り江にある。農工業用地の造成を目的にここを干拓地にしようと堤防工事に着工したのが87年。事業面積は1万7300㌶規模で、日本の諫早湾干拓事業の約6倍。94年に12・6㌔の堤防が完成し、湾を閉め切り巨大な湖が誕生した。
ところが、急激な人口流入による生活排水や工業排水が始華湖に流入したため水質が悪化、深刻な状況を迎えた。韓国環境運動連合や漁民は汚染された始華湖の水を海へ流すことに反対したが、韓国水資源公社などが97年に試験的に水門を開放し、海水を湖に入れた。その結果、湖水の汚染が徐々に改善されつつある。99年に湿地保全法が施行され、01年に韓国水資源公社は正式に「始華湖の淡水化計画の白紙化」を発表し、淡水化を断念した。
このような状況の打開策として潮力発電所計画が提起された。「青い石炭」とも呼ばれる潮力エネルギーは、近年、地球環境の観点から注目を集めている。実用発電にはかなりの潮位差が必要で、世界的にも条件を満たす場所は限られているという。
韓国水資源公社の高錫九社長は「始華湖周辺の西海の潮流平均干満差は6・5㍍に達するので、始華湖は潮力発電所に適している。電気生産のみならず、清浄エネルギー開発による環境改善、エネルギー輸入費コストの削減、ダムの観光化など多様な効果を得ることができる」と指摘する。
また来年には、全羅南道の海南郡に潮力試験発電所を建設し、07年までに稼動する予定。このほかにも、波のエネルギーを利用した波力発電や、深海水と表層海水の温度差を活用した海水温度差発電の研究開発も進める。海洋エネルギーの潜在的な利用可能量は1400万㌔㍗を超すと見られ、韓国内発電設備容量(02年基準、5000万㌔㍗)の20%以上に相当し、水力・火力・原子力発電所などと異なり、建設による環境破壊が少ない利点がある。
(2004.10.6 民団新聞)