掲載日 : [2002-11-27] 照会数 : 2816
当事者の声が行政動かす−大阪と三重(02.11.27)
[ 報告する朴英哲民団大阪本部事務局長
]
永住外国人の住民投票参加
民団大阪 6時間かけ市長を説得
民団三重 市長公聴システム活用
住民投票など各地自治体で進む外国籍住民の地方自治参画の現状を踏まえ、今後の課題を考える同胞市民団体主催の集会が21日、東京・千代田区の在日韓国YMCAで開かれた。
パネリストの1人として民団から大阪府地方本部(金昌植団長)の朴英哲事務局長と同三重県地方本部(姜勝煕団長)の韓久事務局長が参加、大阪府高石市と三重県名張市との交渉を通じて住民投票条例案に永住外国人が加わるようになった経過について報告した。
高石市は、当初の条例案では投票資格者に永住外国人を含めていなかった。この事実を知るや民団大阪府本部は、代表団が直ちに市議会各会派を回り、市長・助役とも面談して修正案の撤回ないしは修正を申し入れた。
これに対する市側の対応は鈍かった。市長、助役とも永住外国人外しの条例案を前に「メンツの問題からか、これ一本でいくと頑として譲ろうとしなかった」(朴事務局長の話)。話し合いは6時間にも及んだ。民団側としても業を煮やしかけたころになってようやく市側が折れ、市議会与党の主導で急きょ条例案が修正された。
名張市でも素案段階では、投票資格者を「有権者」としていた。名張市は県内でもいち早く永住外国人への地方参政権付与法案を可決しているだけに韓久事務局長は「目を疑った」。市長が交替していたことにそのときは気づいていなかった。 姜団長をはじめとする民団側は市長との面会を取り付け、市長自身の口から「素案は自分の意思ではなかった」との言質を引き出した。さらに市長自身の公約だったパブリックコメント制度を利用、永住外国人の住民投票への参加を促す意見を寄せたのが功を奏した。 韓事務局長は「民団が行動を起こさなかったら『有権者』で終わっただろう」と振り返った。
最後に主催団体を代表、「在日韓国朝鮮人をはじめ外国籍住民の地方参政権を求める連絡会」の共同代表、田中宏さんは、各パネリストの報告を受けて「当事者が声を上げていくことが大事。行政も受け入れざるをえない状況にある。住民投票参加の流れを大きなものし、参政権運動につなげよう」と呼びかけた。
(2002.11.27 民団新聞)