掲載日 : [2006-11-29] 照会数 : 5859
<愛知平統フォーラム>非核化こそ生存の道
[ 「北核と北東アジアの平和」をテーマにした統一フォーラムには250人が参加=25日、愛知韓国会館 ]
【愛知】北核と北東アジアの平和をテーマに、民主平和統一諮問会議・日本地域中部協議会(丁海遊会長)が主催する「愛知平和統一フォーラム」が25日、約250人の諮問委員らを集め、民団愛知県本部で開催された。昨年12月の近畿協議会のフォーラムに続くもので、第1部では本国の統一政策についての基調講演、第2部では国際政治から見た北核問題についての主題発表とパネルディスカッションが行われ、日本と在日の学者が韓半島の非核化に向けた方策や北韓への対応について討論した。
国際連携へ在日も一翼
丁会長は開会辞で「10月の北韓の核実験強行は、韓国をはじめ世界に大きな衝撃を与えた。いまだ緊張が続く中でのフォーラム開催は時宜にかなったものだ。実りあるものにしたい」と述べた。
金宰淑・日本地域副議長(民団中央本部常任顧問)も「7月のミサイル発射に続く核実験で北韓は世界平和の脅威になっている。現在、6者協議再開に向けた調整がなされているが、私たちは在日の諮問委員として韓日の相互理解、意思疎通が欠かせないという認識に立ち、識者の知識と知恵を吸収しながら、民主的・平和的統一への努力を継続しよう」とあいさつした。
民団中央本部の鄭進団長は、「核実験以降、韓半島の非核化をともに呼びかけようと総連中央本部に提議したが、総連はこれを拒絶した。民団は在日の生活者団体として、国際協調の一翼を担い、継続して核放棄を求めていく」との立場を改めて鮮明にした。
駐名古屋韓国領事館の鄭盛培総領事の祝辞の後、民主平和統一諮問会議の李賢淑国際委員長が「東北アジアの平和を目指す道」と題して基調講演を行った。李委員長は「韓半島の非核化が平和体制の構築と統一の大前提であり、ひいては東北アジアと世界平和をもたらす基盤である」と前置きしながら、「国際社会の意見を無視し、核保有に固執する北韓の態度は決して容認できない」と厳しく指摘した。その上で、北核問題を解決する対価として、対話と外交努力に基づく北韓の安全保障と経済援助を挙げ、ハノイで開かれたAPECでも韓米首脳がこの点に合意したことを報告した。
第2部では李鍾元・立教大学教授が主題発表の中で、「北韓の核問題が表面化して15年経過したが、何ら解決を見い出せないまま核実験という分岐点に立った。北韓と米中による北京折衝で6者協議再開合意がなされ、最悪の事態は避けられたが、小康状態に変わりはない」と現状分析を行った。今後の展望として、「05年9月の6者協議共同声明に盛り込まれた北核の放棄と北韓との関係改善・経済支援を具体化するため、これまでのように韓中が対話路線、米日が圧力路線というようなバラバラの対応ではなく、対話と圧力の国際的連携が重要だ」との現状認識を示した。
主題発表の後、金総領諮問委員をコーディネーターにパネルディスカッションに入った。静岡県立大学の伊豆見元教授は、「03年以降、北の核開発能力が増大していることをわかっていながら、誰も実験を止められなかった。極めて高い確率で同じ失敗を繰り返すだろう」と警鐘を鳴らした。
96年から98年まで北京の日本大使館で対北専門調査員として研究活動に従事した静岡県立大学の平岩俊司教授は、「北が2度目の核実験を行わなかったのは中国の影響力のせいだという意見があるが、そうは思わない。ただ、中国は北の核保有は大したことない、かなり時間をかけて解決すればいいと考えているフシがあるので、協議が長引けば長引くほど核放棄の説得力が失われていくことを認識させなければならない」と述べた。
北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパンの副代表を務める四日市大学の李修二教授は、「6年間、1000万円以上の資金を集め、子どもたちに粉ミルクを送り続けてきた。北の同胞の生命の安全保障が犯されていることへの対処がより重要だ」と人道の観点から訴えた。
(2006.11.29 民団新聞)