掲載日 : [2007-06-13] 照会数 : 3814
韓流ハンドブック 文化が国際関係を伸張
一口に韓流と言うが、ジャンルは多岐にわたる。映画、テレビドラマ、K‐POP、アニメ、出版などである。
本書は04年に沸き起こった日本における韓流の起源について、韓国文化のブームは80年代から断続的に起きており、今回もその延長線上にあると冷静に受け止めている。古代からの韓日文化交流を抜きにして韓流を語るのは間違いだとしたうえで、文化という要素が国と国との関係で重要さを増しているのが現代の特徴だと指摘する。
03年のドラマ「冬ソナ」が韓流の火付け役であることは疑いない。過度の若者志向に傾いた日本のテレビドラマに食傷気味の中高年が、韓国ドラマに傾斜したという分析を認めている。
しかし、すでに90年代から日本人の文化的関心が欧米からアジアに向かっていた背景がより大きく作用していることを、映画、テレビ番組、ファッション雑誌のアジアへのシフトを数字データを示しながら紹介する。
NHK「ハングル講座」を受け持っていた著者らが文化面を掘り下げ、それ以外の政治、経済、社会の各分野を、それぞれ一線で活躍する記者らが担当して韓流の全体像、現在の韓国の姿を執筆した研究書である。その一方で、韓流を牽引してきたスターらのコンパクトな紹介も人物名鑑として収めてある。
(小倉紀蔵・小針進編、新書館1800円+税)
℡03(5970)3840
(2007.6.13 民団新聞)