掲載日 : [2008-01-16] 照会数 : 4654
<読書>まんが「慰安婦」レポート1 今も人権蹂躙の慰安婦問題
韓日間の喉元に刺さった棘、それが歴史認識のアツレキである。中でも従軍慰安婦の問題は、今も泣き寝入りしているであろう被害者の存在を思うと、「盗人猛々しい」を地でいく加害者らの罪は決して過去のことではない。
この問題は安倍晋三前首相の「日本軍の強制性はなかった」との発言により、米議会にも飛び火し、謝罪要求決議案が可決したことは記憶に新しい。今や単に韓日の歴史問題では片付けられない人権問題なのである。
本書は92年からソウルの日本大使館前で毎週水曜日にデモを行っている元従軍慰安婦のハルモニの話を資料研究を踏まえて再構成し、マンガで表したシリーズ全3巻の第1弾である。
レポートはオランダ女性の91年の証言で始まる。その苦渋の判断と名乗り出た勇気が、加害者の隠蔽体質を陽の目にさらした。被害者がすでに高齢者である以上、問題解決を急げとレポートは訴える。第2弾は東京裁判で「慰安婦」問題がなぜ議論されなかったのか、その歴史に焦点を当てている。第3弾は91年の金学順証言と00年の女性国際戦犯法廷までの闘いなどを描いている。
著者はイラク戦争で「戦争と女性」というテーマに関心をもち、慰安婦レポートを構想したという。韓国出版漫画大賞も受賞している。
(チョン・ギョンア著、明石書店1333円+税)
℡03(5818)1171
(2008.1.16 民団新聞)