掲載日 : [2008-02-06] 照会数 : 4037
同胞子弟の夢育む 高龍秀さん(甲南大学教授)
「民族教育基金」呼びかけ人
〞貧者の一灯〟で
慢性的な財政難に苦しむ関西地区の民族学校に支援を呼びかける「民族教育基金」を設立した呼びかけ人6人の同胞大学教員のひとり。基金発足から半年間で335万円の会費が集まった。
高さんを含め、呼びかけ人の多くは年間10万円以上拠出の「特別会員」だ。〞貧者の一灯〟かもしれないが、世論喚起の効果はあった。「次世代の子どもたちを幅広く支援するという点」に共鳴した会員は83人(1月28日現在)に達した。
高さんが育ったのは民族学校とは無縁の環境だった。韓国語習得も大学に入ってから。このときの苦労から「子どもたちにはもっと早く韓国語、民族に関する知識を身につけてほしい」と思っていたという。ほかの呼びかけ人も学齢期の子どもを持ち、悩みは共通していた。
「在日同胞の子どもたちが民族に触れるためには、韓国系の学校に行くか、朝鮮学校に行くか、日本の学校で民族学級に行くかの選択肢しかありませんでした。私たちはそのすべてを支援するネットワークをつくりたいと思いました」。
支援の形は資金援助にとどまらない。特別会員の有識者の協力を得ながら、会員の同胞企業家・個人と同胞金融機関・商工団体、民族学校・民族学級を結び交流を仲介することもそのひとつ。
06年には3人の同胞大学教員が建国高校を訪問し、大学進学講演会を行った。高さんは「懇談で高校生たちが生き生きと将来の夢や進路について話すのを聞いて、すごくいい体験をしました。在日社会各界で活躍している人たちと民族学校を結び、子どもたちの将来の夢を育みたい」と話す。
基金のサブタイトル「在日コリアン・次世代教育支援プロジェクト」には、同胞社会全体を巻き込んでのネットワークづくりという遠大な目標が秘められている。
(2008.2.6 民団新聞)