掲載日 : [2003-03-05] 照会数 : 3302
民団3・1節で北韓の核開発中止を訴える(03.3.5)
[ 北韓の核開発即刻中止などを訴え、シュプレヒコールする在日同胞(3月1日、韓国中央会館で) ]
各地の民団が「3・1節」式典で促す
日本の植民地統治時代に本国全土で民衆が独立のために立ち上がった「3・1独立運動」の84周年を記念する式典が1日、東京、大阪をはじめ日本各地の民団で開かれた。参加者は、決議で特に韓半島が北韓の核開発問題で緊迫した情勢にあることを憂慮し、北韓に対して「核開発の即刻中止」を要求した。同時に「真の南北交流を通じた韓半島の平和定着のために積極的に努力する」ことを確認した。
東京南麻布の韓国中央会館で開かれた中央記念式には、民団中央本部関係者をはじめ東京本部・支部の幹部ら200余人が参加した。
許孟道東京本部団長は開会辞で、北韓の核開発問題による韓半島情勢の緊張に強い憂慮を表明、平和の確保と祖国および在日同胞社会の発展・繁栄のために、もっと在日同胞各界の力を糾合、知恵を絞ろうと呼びかけた。
金宰淑中央本部団長は記念辞で「先烈たちの3・1精神を受け継ぎ、韓半島の冷戦体制を一日も早く克服し、祖国に平和を定着させ、自主的・平和的な統一を果たさなければならない」と強調。「韓国のみならず東北アジア、ひいては全世界に脅威をもたらす北韓の核開発はとうてい許されるものではない」と指摘、「祖国の平和定着と統一を願う立場から、北韓が速やかに核開発を放棄することを全在日同胞を代表して強く求める」と明らかにした。
さらに、金団長は「われわれに与えられたもう一つの使命は、分裂した同胞社会を一日も早く統一していくことと、同胞が民族的自負心を持ち堂々と生きていくために法的地位を向上させると同時に、経済的な基盤をしっかりと固めることだ」と強調。「朝鮮総連中央の消極的な姿勢にもかかわらず、歴史的な『6・15南北共同宣言』の精神に立脚して総連との対話と交流を引き続き進めていく」とあらためて表明した。
この後、趙世衡駐日大使が盧武鉉大統領の「3・1節記念辞」(関連記事別掲)を代読した。
参加者は▽北韓が核開発を即刻中止することを要求し、真の南北交流を通じた韓半島の平和定着のため積極的に努力する▽同胞社会の和合と統一のために総連同胞との交流を積極的に推進する▽同胞社会の確固たる経済基盤の構築のために民族金融機関を積極的に支援していく▽地域住民として共生社会を実現するため地方参政権獲得に全力をつくすとの決議文を満場一致で採択した。
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参加者らが誠金…「大邱地下鉄惨事募金」に
参加者は、式典の冒頭に祖国独立のために闘い犠牲になった先烈らの冥福を祈ると共に、先月の大邱地下鉄惨事の犠牲者のために黙祷を捧げた。また、式典終了後には会場入り口に設けられた「大邱地下鉄惨事」募金箱に誠金を寄せた。
(2003.03.05 民団新聞)