掲載日 : [2008-11-27] 照会数 : 4868
徴用軍属・軍人の遺骨59体、60余年ぶり故国へ
[ 遺骨を前にクンジョルをする遺族 ]
徴用軍属・軍人の遺骨59体、60余年ぶり故国奉安
日本の植民地時代、旧日本軍の軍属・軍人として徴用され、各地で亡くなった韓半島出身者の遺骨59体が21日、仮安置先の東京・祐天寺から60数年ぶりに懐かしの故国に帰った。忠清南道天安市の国立「望郷の丘」では奉安・追悼式が行われ、遺族や民間団体代表、政府関係者ら200人余りが出席した。
祐天寺で追悼式
20日には東京・目黒区の祐天寺で還送遺骨追悼式が行われ、日本政府の招待を受けて金鍾益さん(74)をはじめとする遺族29人が来日した。権哲賢駐日大使は追悼辞で、「遺族の過去の痛みを癒すには一方の努力だけでは限界がある」と述べた。日本側からは、厚労相と外相からあらためて「痛切な反省と心からのおわび」が表明された。
この後、韓日両国の出席者約100人が遺骨安置台に献花した。クンジョル(韓国式の最敬礼のお辞儀)をする遺族の中には、泣き崩れたまましばらく立ち上がれない姿も見られた。民団中央本部からは韓在銀副団長と徐元国際局長が献花した。
式典後、日帝強占下強制動員真相糾明委員会及び太平洋戦争前後国外強制動員犠牲者支援委員会の朴聖圭事務局長は、日本全国の寺にはまだ3000体にのぼる労務動員犠牲者の遺骨が放置されていると述べ、「着実な解決に向けて両国政府が引き続き努力していくことを望む」と述べた。
韓半島出身者の遺骨奉還は04年、韓日首脳会談で合意した。今年1月にも韓半島出身の軍人軍属の遺骨101体が韓国に戻った。来年上半期にはさらに88体が韓国側に帰る予定。
(2008.11.26 民団新聞)