掲載日 : [2009-01-14] 照会数 : 5996
<布帳馬車>「私の念賀状−筑紫哲也様」
あけましておめでとうございます。さて、本紙新年号「私の念賀状」に、読者の皆様から多数ご応募いただき、あらためて御礼申し上げます。
李舜臣やファン・ジニから、キム・ジョンイル、力道山、チョー・ヨンピルにいたるまで、多彩な顔ぶれに宛てた賀状を紹介できなかったのは残念でしたが、賀状を通じて同胞のさまざまな心情をかいま見ることができました。
その中の1通、尹チョジャさんがファンだった筑紫哲也さんに宛てた賀状は心温まるもので、掲載するはずが、当方の手違いでできませんでした。ここで概略を紹介します。
10年ほど前、14歳が起こした事件が相次ぎ、「ニュース23」の特集「14歳」で、民族名を名乗っていた尹さんの娘さんも取り上げられました。名前のこと、学校生活のことなどにじっと耳を傾けてくださり、虐げられている者への温かいまなざしが感じられたそうです。後日、筑紫さんからいただいたお礼の葉書は大切な宝物になっているとのこと。その娘さんが就職を果たし、民族名で元気に働いていることに対しても、筑紫さんの励ましがあったおかげだと感謝しています。
最後に尹さんは、「あなたの『論を楽しめ』と言われたことを噛みしめて進んでいきます。日本で生きていくコリアンの思いをぶつけ、この国の行く末について多くの人と語り合っていきたい」と結んでいました。
読者の皆様、今年も、元気を与え、与えられる紙面作りに邁進します。(Q)
(2009.1.14 民団新聞)