掲載日 : [2010-01-27] 照会数 : 6840
<女性コラム>韓服と振袖で祝成人
チマ・チョゴリの店を教えてほしい、と姉から相談された。成人式を迎える姪が振袖と韓服の両方を着たいのだという。しかし、私のものはどれも釜山に行った時につくったし、福岡と小倉のお店も今はないので、韓国に注文することにした。私の友人を通して、友人のご主人の家族が大邱で営むお店からカタログを取り寄せたのだ。
姪は私たち姉妹がそうだったように、日本の学校へ通った。高校時代に同世代の在日コリアンと交流する場で出会い、そこで友だちもできた。娘のいない私は彼女を見守りながら、20歳になったらチョゴリをつくってやりたいと思ってきた。だから、成人式に着たいと言うのが嬉しい。
姪が選んだのは、やさしい白のチョゴリと翡翠色のチマである。カタログではどれも若いモデルが着ているが、これは年配の方むけのものだろう。もっと年齢に合った明るい色がいいのではないか? 案の定、韓国からも20歳の娘さんにこの色でいいのかと確認がきた。それでも姪の希望は変わらないので、初めての韓服だから本人の好きな色で誂えようということになった。
元旦、実家に親類が集まり、姪はできあがったばかりの晴れ着を着てみせた。実際に見るとチマは美しいペパーミントグリーンで、姪の若さをひきたてる。チョゴリも刺繍と袖口にピンクがあしらわれていて、思ったより地味ではない。
彼女が今のセンスで選んだ色は皆にも好評で、今年は賑やかで明るいお正月であった。韓服は私からのお祝いとした。
金英子(福岡・福岡韓商職員)
(2010.1.27 民団新聞)