掲載日 : [2010-02-10] 照会数 : 6711
「韓食コンサルティング」 韓食の世界化に向け
[ 韓国農林水産食品部の閔勝奎次官が韓食の世界化についてアドバイスした
]
1世の遺産ブランド化
「誇りもち一翼担う」参加業者
韓食の世界化をめざす一環として、民団中央本部は1月29日、東京・港区の韓国中央会館で農林水産食品部の閔勝奎第1次官を講師に招きコンサルティングを行った。参加した約230人の業者らは韓国食品のブランド化推進に意欲を示した。
主催者を代表して民団中央本部の呉公太副団長は「韓食文化が日本で花咲いたのは、ここに集まった在日業者のおかげだ。韓食の世界化をめざす韓国の熱意にこたえ、1世が残した貴重な財産をさらに豊かにしたい」と強調した。主管である韓食ネット協議会の朴健市会長も「韓食の世界化に呼応し、韓国農産物や食材、飲料類の輸入を推進し、日本での世界化に貢献しよう」と呼びかけた。
「希望と夢を提示できる第2の創業」をテーマに講演した閔次官は、「夢を持ち続けることが大切。その夢を実現するためには、強い使命感をもって想像力を発揮してほしい」と訴えた。
魅力ある店づくりの例を示しながら、「『食』(Eat)に『楽』(Entertainment)をあわせた『イータテインメント』を韓食産業の新たな概念にし、顧客に感動を与える物語をつくってほしい」とアドバイスした。このような店を支援するため、海外優秀韓国料理店認証制の導入や経営・マーケティングの助言などを推進することを明らかにした。
続いて、韓国家庭料理レストラン「妻家房」を多店舗展開する呉永錫社長が成功体験を語った。呉氏は「来日して26年。韓国の食文化を理解してもらうため、小さいながらもキムチ博物館を設けたことが注目された」と、物語のある店舗づくりを強調した。顧客を満足させる要因として、▽価格▽素材▽サービスの3点を強調した。
講演に続いて、マッコリをはじめ20種類を超す韓国伝統酒や韓国料理の試食会が行われた。川崎市で焼肉店を経営する金宿転さんは「参加して勇気づけられた。私のような零細店でも『世界に通じる韓食ブランド化』の一翼を担うことができることを知ったからだ。未来への希望と在日であることの誇りが持てたことに感謝する」と述べ、このような会合が継続することに期待を寄せた。
「崔さんのキッチン」の代表・崔誠恩さんは「出品された伝統酒を見ると、多様化し、質も向上している。マッコリはブレンド品が増えているものの、本来の製法に回帰しており、先人の知恵を再評価し始めているようだ。今回のコンサルタントを契機に、在日同胞の焼肉店もイメージアップするよう改善してほしい」と感想を語った。
農業の活性化へ名誉大使ら委嘱…農林水産食品部
韓日農水産物交流の活性化と対日輸出拡大を目的に、農林水産食品部は1月28日、都内のホテルで交流名誉大使に岩手大学農学部の木下幸雄准教授ら3人、食品諮問委員に東京農業大学の鈴木充夫教授ら2人、輸出功労者に在日韓国食品連合会の金根熙会長ら5人をそれぞれ選び、農林部の閔勝奎次官が任命状および感謝牌を授与した。閔次官は「アジアの農業発展に協力し、東洋の味、文化を高めていきたい」と激励した。
(2010.2.10 民団新聞)