掲載日 : [2010-03-10] 照会数 : 13994
<地方参政権>最高裁容認判断15周年記念集会
[ 韓国中央会館での「15周年記念集会」 ]
付与年内実現を 政府・政党に決意促す
各地民団「3・1式典」に続き決議
全国各地の民団は1日、植民地支配からの独立を求め、200万以上の民衆が「大韓独立万歳」を叫び、立ち上がった「3・1独立運動」(1919年)の91周年記念式典に続き、第2部として「地方参政権容認最高裁判所判断15周年記念集会」を一斉に開き、日本政府および各政党に対して永住外国人への地方参政権の早期実現を強く求めた。同時に、一日も早い地方参政権獲得のために全力を尽くすことを確認した。
民団東京本部(李時香団長)が主催した韓国中央会館での式典と集会には民団幹部ら200人が参加した。李団長は式典開式辞で「積年の最重要課題である地方参政権実現へ、今年こそ立法化されるよう最善を尽くそう」と呼びかけた。
「3・1独立宣言書」の朗読に続いて、「3・1運動の精神を受け継ぎ、必ず先進一流国家になろう。世界に命と希望を与える品格ある国にならなければならない」とし、「91年前のように、国民が一つになれば、できないことはない」と強調した李明博大統領の「3・1節」記念辞(別掲記事参照)を権哲賢駐日大使が代読した。代読に先立ち権大使は、「民団が留学生やニュ‐カマーなど含め日本にいる同胞の中心になってほしい」と激励した。
中央本部の鄭進団長は記念辞で「3・1運動がめざしたのは民族の独立であり、共生による人類の平和と発展だ。今こそ韓半島の平和定着と民主的で平和的な南北統一への歩みを確かなものにすべきだ」と強調。さらに「私たちは、韓日両国を共生と共同発展を志向する新時代へと先導すべきだ。そのためにも、地方参政権を早期に獲得し、日本人市民としっかり手を携えていかねばならない」と呼びかけた。
式典では①3・1精神を継承し民族的アイデンティティの次世代への継承に尽くす②永住外国人の地方参政権実現のために日本国会に対して速やかな立法化を求める③韓日友好親善のより一層の強化に全力を傾注する④北韓当局に対して核開発を即刻中止し南北対話と6者会談復帰を強く求める−−との決議文が採択された。
第2部の「最高裁判断15周年記念集会」では「最高裁判決の意義」(永住外国人への地方選挙権付与についての違憲論争に終止符を打ち、国会が立法措置を講じるかどうかを判断する問題とした)を再確認するとともに、地方参政権獲得運動の経過と現状を踏まえ、早期獲得のために引き続き全力を尽くすと決意をあらたにした。
参加者は、①一部地方議会で、過去に地方参政権付与賛同の意見書を採択しているにもかかわらず、最高裁判決を曲解し、帰化でしか認めようとしない一部勢力による理不尽な反対決議の策動を阻止する②各政党が、最高裁判決と1500に及ぶ自治体で決議された意見書を尊重し、民主主義と地方自治の理念に則り、早期に永住外国人住民に地方参政権を付与するよう求める③日本政府が共生社会と国際化の進展に対応するためにも政府案を早期にまとめ、国会で付与措置を講じるよう求める−−との決議文を採択した。
(2010.3.10 民団新聞)