掲載日 : [2010-03-17] 照会数 : 7295
米報告書「依然として悲惨」 北韓の人権状況批判
米国務省は、11日発表した「2009年版人権報告書」で北韓の人権状況について「依然として悲惨だ」と指摘するとともに、「北韓政権は数多くの深刻な虐待を続けている」と非難した。昨年、オバマ政権発足直後に発表された「2008年版報告書」では北韓の人権状況について「劣悪」と表現していた。
今回の報告書は、「金正日国防委員長の絶対的統治の下にある独裁国」と規定し、「北韓政権は表現、集会、結社の自由を否定し、ほぼすべての部門で住民らの生活を厳しく統制している」と強調。「司法手続きを踏まぬ処刑と行方不明、恣意的な拘禁、政治犯逮捕、拷問などが続いており、女性収監者に中絶を強要したり、場合によっては収容所で出産と同時に新生児が殺害されたりしたという話がある」と伝えた。
さらに「北韓政権が事実上、すべての情報の統制を進めており、独立的な言論はなく、高位関係者と一部のエリートに限りインターネットへの接続が許されている」と指摘。また「真の宗教の自由もなく、大衆メディアや学校、労働者機構や地域機構を通じた組織的洗脳も行われている」と批判した。
(2010.3.17 民団新聞)