掲載日 : [2010-04-28] 照会数 : 7513
韓国在住在日学徒義勇軍同志会会員が里帰り
[ 殉国同胞の冥福を祈る韓国在住の会員たち ]
民団主催で歓迎行事
安保堅持へ決意新たに
6・25韓国戦争参戦60周年行事の一環として、韓国に在住する在日学徒義勇軍同志会の会員16人が出征地である日本を訪れ、26日に東京都港区の韓国中央会館でもたれた民団中央本部主催の歓迎行事に臨んだ。会場には民団や各傘下団体幹部ら約100人が参席、祖国のために身命を賭した義勇精神を永遠に忘れず、南北の自由民主平和統一のためにも安保体制を堅固にする一翼を担う決意を新たにした。
救国精神称え表彰状と有功章
北韓軍の奇襲南侵によって風前の灯火となった祖国の命運を前に、在日同胞青年学生たちが決起し、義勇軍として642人が参戦、135人が戦死したほか、265人が家族や生活基盤のある日本への帰還を閉ざされた。生存する韓国の同志会会員はわずか67人。今回の「出征地訪問団」のなかには、出征以降初めて日本の土を踏んだ会員もいた。
歓迎辞の冒頭で天安艦殉国将兵への追悼の言葉を述べた鄭進団長は、「皆さんの愛国精神を受け継ぎ、韓国の発展と祖国統一に邁進する」と約束、在日学徒義勇軍同志会の李奉男会長は「同志たちの自己犠牲は永遠の輝きだ」と60年前を想起し、声を詰まらせながら語りかけた。在日同志会の会員や遺家族、中央の黄迎満議長、孫京翼監察委員、金龍濤東京本部団長らをはじめ、自身が義勇軍の一員として参戦した民団中央の朴炳憲常任顧問、鄭 和顧問も感無量の面持ちで見守った。
鄭団長から一人ずつ、救国の精神を称える表彰状と有功章が手渡された後、韓国在住同志会の金炳翼会長が答辞にたち、民団のこの間の祖国貢献と義勇軍記念事業への協力に謝意を述べ、「在日2・3世が最前線を体験し、国家安保観を確固とする事業を担いたい」と表明。また、高鐘煥常任顧問は「海外にいながら、祖国の危急に義勇軍として身命を賭したのは世界史的にも偉大だ」と強調した。
続いて一行は、中央会館1階に設けられた天安艦殉国将兵追悼所で献花し、会館前に建立されている「在日青年学徒義勇軍韓国動乱参戦記念碑」に手を合わせ、今は亡き同志たちの冥福を祈った。 一行はこの日、都下あきる野市・大行寺の忠魂碑に参拝、27日には民団大阪本部(金漢翊団長)での歓迎会に参席した。
(2010.4.28 民団新聞)