掲載日 : [2010-05-26] 照会数 : 5189
決定的証拠を提示 国際合同調査団会見
[ 沈没事件海域から回収した魚雷推進モーターなどが北韓の輸出用兵器紹介カタログに掲載された魚雷と一致することを説明する合同調査団科学捜査分科長 ]
北韓魚雷の推進部など
【ソウル】海軍哨戒艦「天安」(1200㌧、乗員104人)の沈没原因を調べていた国際軍民合同調査団は20日、国防部大会議室で記者会見を行い、「北韓製の重魚雷による外部での水中爆発で発生した衝撃波やバブルジェット効果により船体が切断され、沈没した」との最終結論を発表。「魚雷は北韓の小型潜水艦艇から発射されたという以外には説明がつかない」と強調した。(3面に調査結果発表全文)
調査団の尹徳龍共同団長は「決定的証拠として、15日に沈没海域から魚雷のスクリューを含む推進モーターと誘導装置の一部を回収した。その特徴は、北韓の輸出用兵器紹介カタログに掲載されている『CHT‐02D』魚雷の寸法や形と完全に一致している」と指摘した。回収された魚雷後方部分は長さ1・5㍍で、スクリュー2個が完全な姿で残っている。
さらに、魚雷後部の推進体内部から見つかった「1番」というハングル表記が、韓国軍が2003年に確保した別の北韓製魚雷と表記方法が同じだった。尹団長は、これは魚雷部品が北韓で製造されたことを示すものだと説明した。
調査団はまた、爆発タイプのシュミレーションの結果、水深6〜9㍍、ガスタービン室の中央から左舷約3㍍の位置で、総爆発量200〜300㌔規模の爆発があったものと判断した。
北韓は、計70隻余りの潜水艦艇を保有している。「天安」が沈没した3月26日の2〜3日前、西海の北韓海軍基地に所属する一部小型潜水艦艇と、これを支援する母船が基地を離れ、沈没から2〜3日後に戻ったことが確認された。
尹団長は、「現場海域から回収された決定的な物的証拠をはじめ、船体が変形した状態や、関係者らの陳述内容、遺体の検視結果、地震波・空中音波の分析結果、水中爆発のシミュレーション結果、白 島近海の潮流分析結果、回収した魚雷の各部品の分析結果について、国内外の専門家の意見をまとめた上で、こうした結論に至った」と説明した。
(2010.5.26 民団新聞)