掲載日 : [2010-06-30] 照会数 : 7511
韓国のW杯16強で 4兆3251億ウォン経済効果
[ ソウルの漢江市民公園でW杯サッカーの韓国戦を応援する人々 ]
国・企業イメージ上昇にも貢献
サッカーのワールドカップ南アフリカ大会で韓国が16強入りしたのを祝うイベントが相次いでいる。現代経済研究院は23日に「16強入りの経済的効果」と題する報告書を発表、直・間接的なものを合わせた経済効果は4兆3251億ウォンに達すると試算した。
韓国内では16強入りを祝うイベントが相次いでいる。百貨店では「16人に半額」「160人にTシャツ贈呈」、航空会社では「16人に16万ウォン航空券」など「16」にかけたサービスを展開中だ。すでにW杯特需の恩恵を受けたのは、3D(三次元)対応テレビ業界で、急増した注文に生産が追いつかない状況だ。
このような直接的効果の民間消費をみると、決勝トーナメント1回戦の当日はもちろん、数日間は応援グッズや飲食品といった「応援フェスティバル消費」、さらにベスト8進出の可能性を考慮した「消費誘発効果」を合わせると、1兆2951億ウォンに達すると推算した。
間接的効果である国家ブランドのイメージアップは約1兆3500億ウォンと計算された。
グローバル企業が認知度を1%上げるためには約1億㌦のマーケティング費用が必要とされる。昨年ベースでグローバル500社に選ばれた韓国企業14社の認知度が決勝トーナメント進出によって1%上がれば、それだけのコストを肩代わりすることになり、企業イメージアップ効果は1兆6800億ウォンにのぼることになる。直・間接的効果を合わせると、総額4兆3251億ウォンと推定された。
一方、国際サッカー連盟(FIFA)の公式スポンサーである現代起亜自動車では、239カ国・地域で延べ800億人がテレビでW杯を視聴したという数字を根拠に、広報効果は15兆ウォンにのぼると見込んでいる。
同研究院では「経済的効果だけでなく、国民の自信感や士気を高めれば、国民統合の契機となり、カネでは換算できない無形の効果をもたらす」と指摘する。国民の士気高揚には計り知れないものがあるというのだ。
三星経済研究所では、「この熱気が、最近の天安艦沈没事件などで混乱していた雰囲気を一新するのにつながれば、全国民が自信を取り戻すことができる。この盛り上がりが、下半期の主要20カ国首脳会議(G20)まで続くことに期待したい」と述べた。
(2010.6.30 民団新聞)