掲載日 : [2010-07-14] 照会数 : 6247
<天安事件>北韓を事実上非難 安保理議長声明全会一致で
[ 全会一致で議長声明を採択した国連安保理 ]
国連安全保障理事会は9日、韓国哨戒艦「天安」沈没事件について、事実上北韓を非難する議長声明を全会一致で採択した。
11項目からなる議長声明は、沈没原因について偶発的な「事故」ではなく「攻撃」と認定し、このような行為を「非難」するとともに、韓国に対する追加攻撃や敵対行為などの再発防止の重要性を強調した。
声明は、3月26日の「天安」の沈没と、これに伴う悲劇的な46人の人命損失を招いた攻撃を非難し、犠牲者と遺族、そして韓国の国民と政府に対し深い慰労と哀悼を表明。国連憲章およびその他すべての国際法関連規定に基づき、この問題の平和的解決に向け、今回の事件の責任者に対し適切で平和的な措置が取られるよう促した。
さらに、北韓に「天安」沈没の責任があると結論付けた「民間・軍合同調査団」の調査結果にかんがみ、深い懸念を表明し、「天安」沈没を招いた攻撃を非難した。
しかし、北韓を名指しする表現や文言は盛り込まれなかった。また、「天安」事件に関連がないと主張する北韓の反応、その他関連国の反応に留意するとしており、北韓側の主張についても明記された。
韓国の朴仁国国連大使は「議長声明は北韓による天安攻撃を明確に非難した。これは北韓による追加的な挑発や攻撃に対する国際社会の明確な警告メッセージだ。北韓がさらなる挑発や攻撃をしないよう望む」と述べた。
安保理議長声明の採択について、米国のクリントン国務長官は同日、「(北韓の)無責任で挑発的な行動は地域の平和と安全に対する脅威であり容認できないとの明白なメッセージを送った」として歓迎する声明を発表した。同長官は、今月後半に韓国を訪問して今後の対北韓政策を協議する方針も明らかにした。
(2010.7.14 民団新聞)