掲載日 : [2003-06-02] 照会数 : 8134
麻生議員の妄言、「謝罪し撤回せよ」−民団が抗議文
民団中央本部は2日、麻生太郎・自民党政調会長が5月31日、東京大学で講演し、「韓半島が植民地だった時代に日本が行った朝鮮人創氏改名は、最初は当時の朝鮮人が望んだことだ」との趣旨の発言をしたことについて、「妄言」であり、即刻撤回し謝罪せよとの抗議文を発表した。
抗議文の内容は以下の通り。
麻生太郎議員の「創氏改名」妄言に対する抗議文
盧武鉉韓国大統領の日本国賓訪日を前にした5月31日、麻生太郎自由民主党政務調査会長が「創氏改名は当時の朝鮮人が望んだことだ」と述べた妄言に対し、私たち在日韓国人は自由民主党の要職にある麻生議員の誤った歴史認識に、強い憤怒と遺憾の意を表明する。即刻、麻生議員はこの妄言を撤回し、謝罪するよう私たちは強く求める。
麻生議員は去る5月31日東京大学における講演で、日本が韓国を武力で植民地化した時代に、韓国人の姓を日本式の「氏」に強制的に改めさせた「創氏改名」について、「当時、朝鮮の人たちが名字をくれと言ったのが始まりだ」と発言した。さらに、「ハングルは日本人が教えた」とも述べた。韓日間の不幸な歴史事実を曲げて伝えるこの時代逆行的な妄言に対し、私たち在日韓国人は強い憤りと失望を禁じえない。1939年に当時の朝鮮総督府が「創氏改名令」を発布し、翌年施行したのは否定できない歴史的事実である。
私たちは、盧武鉉大統領が国賓として訪日する時期にあえて与党の幹部からこのような悪意に満ちた妄言がなされたことに驚愕の思いである。時あるごとに繰り返されるこのような妄言が、ワールドカップで培われた国民レベルでの韓日間の真の友好親善と未来志向のパートナーシップの構築に冷水をかけることを深く憂慮する。
麻生議員は、日本帝国時代に深く傷つけられた韓国民とこの誤った歴史認識によって差別と蔑視の中で呻吟して来た在日韓国人の心情を逆なでした発言を猛省し、二度とこのような間違った歴史発言をしないよう、即刻公式の場で謝罪するよう強く求める。
2003年 6月 2日
在日本大韓民国民団中央本部
宣伝局長 哲 恩