掲載日 : [2003-06-04] 照会数 : 3296
「民団センター」発足 日本入国の脱北者支援へ(03.6.4)
[ 記者会見する呂健二センター代表(右)と脱北者の男性 ]
脱北男性と記者会見
民団中央本部は3日、北韓を脱出し日本に渡ってきた元在日同胞を中心とする脱北者らがこの地で安定した社会生活を送れるよう人道的な立場から援助するための「脱北者支援民団センター」を発足させた。
日本に戻ってきた北送同胞らは50人以上になる。彼らの現状は、日本語、就業、住宅や社会への適応問題など多くのハンデを背負い厳しい生活を余儀なくされている。また、北韓に残してきた家族の安全を確保するため、日本で自己の存在が表ざたになるのを極度に恐れ、自由な活動を自ら制限せざるを得ない状況にある。
「支援センター」は、すでに日本に戻っている脱北者や今後日本に入国してくるであろう元在日同胞を中心とした脱北者を対象にしている。同じ在日の歴史を刻んだ同胞として、彼らの苦境を座視できないとの自然な情愛と純粋な人道的立場から彼らを支援していくことを目的としている。
センター発足に際し、呂健二センター代表(民団中央本部副団長)が脱北者の男性と共に記者会見を行い、脱北者の実状を訴え、在日同胞をはじめ日本の人々の幅広い理解と支援を要請した。
脱北者の男性は「センターができたことに対してまず何を期待しているか」との質問に、「脱北して日本に暮らすひとは50人前後いるが、私個人だけでなく、言語(日本語)の問題をはじめ、生活をしていく上で、苦しんでいる。身分を証明するものもなく、また脱北したという事実を明かすことができず、職場に就くことも困難な状態だ」と強調。「このような生きていく上で最低限の条件を支援してくれることを大変ありがたく思う。言語、働き口、学校、医療など生活をしていくうえで細かい部分での支援内容をあげており、大変ありがたい」と表明した。
呂センター代表は「全国の民団地方本部と支部のネットワークを最大限生かし支援していく。NGOとも連携し、協力態勢をとっていく。同胞をはじめ日本市民からの一人でも多くの支援を募っていきたい」と明らかにした。
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連絡先
〒106-8585 東京都港区南麻布1-7-32 韓国中央会館6階。
電話・FAX03-3454-5811
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公的機関募金口座
1,あすか信用組合 恵比寿支店 普通預金 №055465
脱北者支援センター 河政男(ダッポクシャシエンセンター ハジョンナム)
2,郵便局 口座番号 00150-5-546257 脱北者支援センター
3,メールアドレス=sien@mindan.org
(2003.6.4 民団新聞)