「敬老の日」を前後して各地の民団と婦人会が同胞高齢者のために心づくしの宴を催した。大阪では100歳を超えるハルモニも元気な姿を見せ、民団中央本部からの長寿祝賀金が贈られた。
婦人会千葉本部(金英禮会長)は14日、千葉市内のホテルに70歳以上のお年寄り45人を招待し、歌と舞踊、心づくしの料理で慰労した。この「敬老チャンチ」は今年で37回目。招待客は主催者の用意した「寿」の文字を縫い込んだ赤いちゃんちゃんこを恥ずかしそうな表情で羽織り、「若返った気分」と喜んでいた。円形のテーブルにつくと隣同士で手をつなぎ、口々に「パンガップスムニダ」とあいさつを交わしあった。
来賓の卞鐘彦民団千葉県本部団長は、「これからもずっと続けていってほしい」と、婦人会の取り組みに感謝の言葉を述べた。
民団大阪・布施支部(許槿一支団長)には18日、70歳以上のお年寄り200人が参加した。100歳以上の高齢者4人には鄭鉉権民団大阪本部議長を通じ、代理出席の親族に民団中央本部からの長寿祝賀金が手渡された。
同支部「オリニ土曜学校」で学ぶ子どもたち15人が元気にサムルノリを演奏し、「ハラボジ、ハルモニ、いつまでも長生きして下さい」と呼びかけた。婦人会布施支部(文秀子会長)は心づくしの料理を用意した。
民団大阪・生野南支部(金哲弘支団長)の敬老会参加者は、家族も含めて総勢約400人と昨年を大幅に上回った。屋外でのびのび楽しんでもらおうと、会場を生野区御勝山南公園に移したことが好評の理由と見られる。
婦人会生野南支部が用意した250個の弁当では足りなくなり、近くのお弁当屋さんに追加注文する騒ぎとなった。
お年寄りたちは、「今日はいい天気で、友人にも会えた」とくつろいだ表情だった。食事が済むと韓国民謡に合わせて踊りだすなど楽しい一日を過ごした。大阪本部からは劉茂宣監察委員長らが激励に訪れた。
民団大阪・平野東住吉支部(呉行男支団長)で23日開かれた敬老会には70歳以上のお年寄り90人が参加した。参加者中最高齢で100歳の金畢貞さんには、民団中央本部からの長寿祝い金が、文煕元大阪本部副団長を通じて贈られた。
大阪市立加美小学校民族学級のオリニたちは、手作りの花をお年寄り一人ひとりに手渡した。また、カヤグムで「アリラン」を演奏し、サムルノリも元気よく演奏した。呂英華伝統芸術院も韓国舞踊を披露した。
民団大阪・八尾支部(朴清支団長)は、八尾市が推進しているお年寄りへの「声かけ運動」に賛同し、役員が手分けして対象となる300人の同胞家庭を昨年から戸別訪問している。この実績が認められ市から20万円の助成を受けた。今年はこの助成金を使って敬老会を実施した。来賓として出席した八尾市の田中誠太市長は、「市は福祉推進事業の一環として、声かけ運動を大切にしています。地域の高齢者を見守り、一人ひとりに声をかけることで楽しい人生を送ってもらいましょう」と呼びかけた。
参加者120人のなかから最高齢者の崔貴狭ハルモニ(93)と金永洙ハラボシ(86)に、朴支団長がそれぞれ花束を贈った。
(2011.9.28 民団新聞)