掲載日 : [2003-06-25] 照会数 : 3275
祖国をもっと身近に 母国夏季学校(03.6.25)
同胞との絆も体感…7月23日から9泊10日
今年は90人募集
民団は、祖国を身近に知らない在日同胞の中学、高校生を対象に、夏休み期間を利用して本国を肌で感じてもらう母国夏季学校の参加者を募集している。韓国の教育人的資源部が主催し、民団が在日同胞の民族教育だけでなく同胞社会指導者養成の一環として推進してきた制度で、今年は全国で90人を募集する。
今年度の夏季学校は、7月23日から8月1日までの9泊10日で実施される。期間中は、簡単なあいさつなどの韓国語や韓国の歴史、礼節など、韓国人に必要な一般素養学習が行われる。また、景福宮、民俗村など歴史風俗を確認する見学も盛り込まれている。
一方、日本の歴史教科書では深く学ぶことができない日帝植民地時代と独立への闘争を刻んだ独立記念館訪問、祖国の南北分断の現実を知るための最前線視察も。
韓国の大学に進学を希望する青年らのための学校見学も行われる。このほか、ソウル市内を巡り歩くオリエンテーリングやテーマパーク・エバーランドも訪問する。
夏季学校は、現在の韓国を知ると同時に、9泊10日の共同生活を通じて同世代の友人が数多くできることも大きな成果として参加者や父母から喜ばれている。ともすれば日本社会の中に埋もれ、同胞との絆を体感できない中で、過疎地に暮らす同胞にとって大きな励みになっている。
夏季学校は66年に民団の要望を受けて開設され、当時は下関から韓国海軍の軍艦で釜山に入港するなど、政府の全面的な支援を受けていた。
当初は大学生を対象に開催してきたが、中学・高校生にも門戸を広げ、春季に大学生を、夏季は中学・高校生を対象にしてきた。夏季学校実施から36年を経て、すでに参加総数は1万5000人を超えていおり、親子2代の参加者も珍しくない。参加費用は出発空港によって異なるが、民団が1人につき5万円を支援しているため、格安となっている。
参加の申し込みは各地の民団本部および支部、または民団中央本部文教局(電話03・3454・4615)へ。
(2003.6.25 民団新聞)