通称「全国体典」と呼ばれる韓国の国体が12日閉幕した。92年の伝統を誇り、市道、各国同胞の代表というプライドを胸に、これまで多くの名勝負を生み続け、名選手も輩出してきた。
1953年から出場している在日同胞選手団にとっても、この体典はスポーツを通じて母国や海外同胞と絆を深める場だ。
今年の京畿大会、大きくさま変わりした。その代表的な試みが京畿道高陽市のニュータウン、一山湖水公園で行われた開会式。会場はこれまでの定番だった各市道が誇るメーンスタジアムではなく公園。特設のステージとスタンド、そして超大型LEDスクリーン。まるでコンサート会場。
さらに、選手入場行進の順番にも大きな変化。国内選手団に続いて海外同胞というお決まりを改め、まず海外同胞が先に入場。しかも、先頭は在日同胞。東日本大震災への気配りか?
開会式のセレモニーも大幅に短縮させ、式後のイベントはK‐POPコンサート。人気のアーティストたちが次々と登場するや、会場は大熱狂。
さて、競技の方はどうか?
今年からテコンドも加わり、海外同胞部門の団体総合優勝をねらう各国同胞たちの熾烈な金メダル争いが続いた。スポーツの祭典にふさわしく、国内競技や五輪に引けをとらないレベル高い名勝負も見られ迫力十分。
ところが、人気種目のサッカーでは資格外選手出場という不正で失格となる海外同胞が2チームも現れた。まったくしらけてしまう。これでは、スポーツマンシップも何もあったもんじゃない。各国同胞代表としてのプライドを持つ海外同胞の皆さん!こんなさま変わりは必要ないでしょ?(Z)
(2011.10.19 民団新聞)