婦人会東京本部(金貞子会長)は10月27、28の両日、韓国中央会館大ホールで恒例の国際文化作品展示会を開催した。今年は30回を数える節目の年とあって、例年以上に力作がそろった。
特に朴海順さん(北支部会長)の出品した屏風は、「子どもや孫の代まで伝えよう」と挑んだという大作。作品はこのほか、書画、八角膳やお盆などの韓紙工芸、各種フラワーアレンジメント、陶芸、刺繍、生け花、愛らしいチュモニなど総数648点。「国際文化」を標榜しているだけに、出品者360人のなかには夏に発足したばかりの東京日韓協婦人会(高森きみこ会長)関係者の出品作も含まれている。
なかでも「これはすごい」と観覧者の注目を集めていたのが、婦人会板橋支部による合同作品「わが国の穀物」。韓半島を行政区域単位で分け、そこに粟(あわ)や唐辛子、緑豆といった各道の特産物をボンドで貼り付けて〞実りの秋〟を表現したもの。制作に2週間かけたという同支部役員は、「作品としての効果的な配色に苦労した」という。
細い糸を何本も組み合わせ、韓国のほのぼのとした農村風景を色鮮やかに表現した中野支部の金定子さんの作品も注目を集めていた。「寒中の遊び」は韓服の子どもたちがぺンイに興じている。「実りの秋」は収穫を終えて農民がたき火で暖をとる光景を描いた。
作品展の産みの親でもある崔金粉さん(婦人会東京本部常任顧問)は、「楽しい雰囲気で婦人会を活性化させようと始めた。育ての親を担ってきた歴代の会長に感謝したい」と述べた。婦人会中央本部の余玉善会長は、「この5年間作品展を見てきたが、年々レベルアップしている」と感心した表情だった。婦人会東京本部の金会長は、「これまで1度も休まず続けてこられたのも、各支部の協力があったからこそ」と、21支部の会長全員に感謝牌を贈った。
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各支部に感謝
金貞子会長の話
「今年は例年以上に大作が多く、30回にふさわしい展示会となった。一つひとつの作品にドラマがいっぱい詰まっている。みなさん、最初は単なる趣味のもの作りだったのが、年を追う毎に展示会という目標に向かって目的意識的に取り組むようになった。各支部に感謝したい。これからも継続することで婦人会東京の新たな伝統を築いていってほしい」
(2011.11.2 民団新聞)