観光産業の活性化に期待
「韓国の済州から、世界のJEJUへ」。18日、民団創立65周年記念式典の席上、済州特別自治道の禹瑾敏知事は新世界7不思議自然版に選定されたことに対して在日同胞の支援に謝辞を述べた。関東や関西の済州道民会をはじめとする在日同胞も、名実ともに世界の「宝の島」として認知されたことに喜びを表している。
禹済州知事が民団に謝辞
スイスの非営利財団ニューセブンワンダーズ基金が世界7大自然景観を発表したのは12日。7大景観選定日本地域推進委員会(呉賛益委員長)や民団など在日同胞による広報活動に感謝の意を表するため、禹知事や文大林道議会議長らは急きょ、来日の運びとなった。
65周年式典で禹知事は「世界の美しい7大景観に済州島が選ばれたことに対して、日本地域推進委員会の呉賛益委員長をはじめ在日同胞の大きな応援のおかげ」と謝辞を述べ、「故郷が貧しかったとき、電気や水道、道路、学校建設などさまざまな面で皆さんが支援してくれた。今回の選定で韓国の済州から世界の済州に変わる。やっと恩返しできるときが来た」と語った。
在日同胞の喜びも格別だ。関西済州道民協会の康實会長は「小さな島が、世界が認めた『宝の島』として脚光を浴びることになり、未来に明るさを感じる。本国と海外に半分ずつ暮らす済州民120万人はもちろん、韓国人すべての喜びだ。さらに発展することを望む」と期待感を込めた。
関東済州道民協会の李大浩会長は「かつて済州道は韓国でも非常に貧しい地域だったが、今やっと日が差すことを思えば、感激で震える。これからは世界的な観光地として脚光を浴びるにちがいない」と喜んだ。
期待されているのが、観光産業の活性化。この4年間、10億人以上が参加した「世界7大自然景観」選定過程で済州島は知名度を上げ、「金額に換算できないほどのPR効果を上げた」(禹知事)。
済州発展研究院によると、今後、済州島を訪れる観光客は年間で、外国人が最大73・6%(約57万人)、韓国人が同8・5%(約57万人)の増加を見込んでいる。これにより、年間6300億〜1兆2084億ウォンの地域経済波及効果(生産誘発効果)と、3552億〜7318億ウォンの付加価値誘発効果がもたらされると予想した。
世界7大自然景観決定汎国民推進委員会(鄭雲燦委員長=前国務総理)は9月、済州島で最終候補に残った28地域の大使らを招き、「ニュー・セブン・ワンダーズ地域国際交流財団」(仮称)の結成を提案した。自然環境保全のため特色ある体験ツアーなどの交流を進め、7大自然景観をグローバルブランドにする。
鄭委員長は「『環境に優しい先進国』として印象づけられることで、韓国のブランド価値は非常に高まる」と強調する。来年から3年間、済州道は「世界7大自然景観保全・活用総合計画」を策定し、地域経済を活性化する方針だ。
(2011.11.23 民団新聞)