韓国トロット界の王子として、歌謡界に新たな風を巻き起こしたパク・ヒョンビンさんは4月の日本デビュー以来、精力的に活動している。先月18日には東京都内で開催された「民団創団65周年記念式典・晩餐会」で3曲を熱唱。黄色い声が飛び交うほど会場はヒートアップした。27日にはファン待望の「シャバン シャバンで年忘れ!」と題した日本初のソロ・コンサートが開かれる。
圧倒的な歌唱・表現力
「シャバン シャバン」な挑戦者
「創団65周年記念式典・晩餐会」では、日本デビュー曲の「シャバン シャバン」をはじめ、「ゴンドゥレ マンドゥレ」「アッ! トゥゴ」を披露した。舞台に登場するや会場の空気は一変、圧倒的な歌唱力とポップなリズムで聴衆を惹きつけた。女性ファンたちから「オッパー」「かっこいい」などの熱い声援が送られた。
06年、FIFAワールドカップ(W杯)ドイツ大会の応援歌「パラパパ」でデビュー。同年にリリースした「ゴンドゥレ マンドゥレ」がヒット、その年の歌謡賞を総なめ。08年には「シャバン シャバン」が国民的大ヒットとなった。
「シャバン シャバン」は韓国の造語で綺麗、輝いているという意味。「韓国のアイドルはシャバン シャバン」「肌が綺麗でシャバン シャバン」と言った具合に、このフレーズを口ずさまない人はいないほど韓国中に広まった。
斬新な感覚で若者をつかむ
パク・ヒョンビンさんの「新世代トロット」は若者たちの心をとらえたが、それまでのトロットファンは中高年層が中心だった。デビューに際しては、若者がトロットを歌うということで驚かれたことも。
「その当時の韓国ではトロットの活動範囲は狭く、ジャンルがトロットだから君はだめだということをよく言われた。なので、もっとやってやろうという気持ちが強くなった」と話す。
一度耳にすれば、その声量と表現力の豊かさに驚くに違いない。大学では声楽を学んだ。歌手になる決心を両親に告げた時、父親からは「食べるのに苦労する」と猛反対され、母親は自分の叶わなかった夢を息子に託した。進路をめぐって両親は何度も喧嘩をしたという。「今までの人生の中で一大決心だった」
デビュー時の気持ち忘れず
日本デビューについては悩んだが、「韓国でデビューしたときと同じように日本でも初心に返って、チャレンジしたい」という気持ちが勝った。 27日のソロ・コンサートを控え、「自分の持っているいろいろな姿を見せられるように準備していきたい」と張り切っている。
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「シャバン シャバン年忘れ!」〜パク・ヒョンビン ハッピーコンサート=27日15時(30分前開場)。会場はきゅりあん(東京・品川区)。チケット6000円。チケットぴあ(℡0570・02・9999)Pコード:153‐849。問い合わせはハーモニー(℡03・3472・5110)。
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初コンサートに読者20組ご招待
読者20組40人にチケットをプレゼントします。官製はがきに住所、氏名(民団新聞読者)、年齢、電話番号を記入の上、〒140‐0004 東京都品川区南品川1‐2‐28 (株)ハーモニー「パク・ヒョンビン ハッピーコンサート」係。締め切りは15日。
(2011.12.7 民団新聞)