懇談会で民団に期待
【大阪】李明博大統領は日本訪問中の17日、大阪韓国人会館で開かれた同胞懇談会で、来年からの在外国民の国政選挙参加について、「同胞らの(地方)参政権実現とあわせて同胞社会の和合と団結および発展に肯定的要因になる」ことを望んだ。日本の永住外国人地方参政権付与問題については「他の国ではしていないことをしてほしいということではない。世界の多くの先進国が投票権を与えており、日本がより大きな次元で解決すべき課題だ」と強調した。
金漢翊民団大阪本部団長は歓迎辞で「韓国大統領の大阪韓国人会館訪問は初めてのことで感無量」とし、「今後も在日同胞を温かく見守ってほしい」と述べた。
李大統領は、激励辞で在日同胞が日本社会で生業に励みながら母国が困難な時には先頭に立って支援してきたほか、韓日両国の懸け橋の役割を立派に果たしていることに感謝を示した。
同時に、在日同胞社会の発展について「政府としても持続的に関心を持ち必要な支援を継続していく」と強調。「在日同胞の懸案の解決へ、政府も引き続き努力する」と改めて明らかにした。
李大統領は「世界の中でも韓日はよい関係を維持しなければならない」と述べ、日本軍慰安婦問題について「解決しなければ、日本は永遠に負担を抱えることになるだろう」と表明。「両国はさらに大きな未来に向け協力すべき課題が沢山ある。地方参政権問題もその一つ」と指摘した。
さらに李大統領は「韓日両国は色々な面で未来に向かって協力しなければならない最も近い隣国。私たちが過去にしばられて、未来に向かうのに障害物になってはいけない」とし、「過去を忘れることはできないが、私たちはそれを乗り越えなければならない」と付け加えた。
鄭進中央本部団長は乾杯の先唱に際して「在日同胞も本国国民と心を一つにして先進化と南北平和統一に尽力する」と強調した。
意見交換では、李龍権民団大阪本部副団長、余玉善婦人会中央本部会長、李亨培在日本関西韓国人連合会理事長、丁永大阪韓商顧問、金龍濤民団東京本部団長が①在日同胞のための民族大学設立②日本地方参政権実現への支援③韓日自由貿易協定(FTA)の早期締結④在日同胞経済の活性化への支援などについて要望した。懇談会には近畿地方の民団幹部を中心に在日同胞代表ら330人が参加した。
(2011.12.21 民団新聞)