近年の韓流ブームもあり、スポーツや文化を通じて、にわかに韓国という響きが身近に感じられてきたが、その影に祖国解放後の混乱期から韓日スポーツ界の発展と交流に貢献しつつも、外国籍であるがゆえに活動の場を奪われ、両国の狭間で苦しみ、葛藤しながらも戦い続けた在日同胞アスリートが数多く存在した事実は、残念ながらあまりにも知らされていない。
そこで、多くの在日同胞選手に祖国の国体出場やオリンピックなど国家代表というフィールドを与え続けてきた在日本大韓体育会では、創立60周年を契機に、在日同胞の生きざまや魂にふたたび照明を当てるべく、在日スポーツ英雄列伝「魂の相克」を発刊するに至った。
2月6日に講談社から全国で一斉販売される。
著者は、「日韓キックオフ伝説」「韓国野球の源流」などの著書に見られるように、綿密な取材力と豊富な韓国スポーツ界の人脈を活かし、ユニークな視点で韓国や在日のスポーツ事情を各誌で伝えているスポーツジャーナリスト大島裕史氏。
体育会では60年史を製作しており、創立記念日の5月には発刊予定。
(2012.1.25 民団新聞)