次世代・財政・地方参政権…
難局打開にどう挑む
第52回定期中央大会(23日)の3機関長選挙に向け、中央選挙管理委員会(委員長=丁海龍常任顧問)主催による全国6カ所での合同演説会が19日に終わった。どの演説会場も、中央委員・代議員のほか選挙人もかけつけ、盛り上がりを見せた。参加者は選管委が配布したパンフレット(3機関長立候補者の所信表明)も参照しながら、難局打開にどう取り組むのか、熱心に耳を傾けた。選管委の事務局によれば、総参加者は1200人にのぼる。 近畿地方協議会(11日)を皮切りとした地方協議会別合同演説会は、地方協議会会長の開会辞、選挙管理委員長のあいさつ、団長、議長、監察委員長の各立候補者の所信表明、懇親会の順で進んだ。
所信表明で呉公太団長候補は、現場訪問を徹底して支部・本部の活性化を後押しし、民団各事業の公益性を活用しての基本財政の土台作り、学校および土曜・課外教室の拡充による民族教育の振興、地方参政権獲得運動の再構築、オリニから青年まで空白期のない次世代育成事業、新規定住者や総連離脱者など多様な同胞の統合推進などを訴え、「在日の生活を守るのが最大の課題。民団は全在日同胞の大事な宝物で、かけがえのない財産だ」と強調した。
金昌植団長候補は、「地方重視の新しい民団の創造」を強調し、オリニ土曜学校など幼少期からの民族教育の拡充、オリニジャンボリーの毎年開催、地方参政権獲得へ運動方針の見直し、民族文化力の強化で多文化共生社会実現リード、ニューカマー・民団未加入同胞・日本国籍取得者も受け入れての団結強化、次世代育成と傘下団体の育成強化、会館の有効運用と政府補助金確保による安定的な財政確立と適正配分などを訴えた。
金漢翊議長候補は、民団が引き続き求心力と牽引力を発揮できるよう組織活性化へ時代に対応した規約・規定の改正、各界各層の意見集約による在日同胞の未来展望へ各級機関と連携しての「新ビジョン委員会」設置、3機関の信頼を基本に議決機関の本分を堅持しつつ執行機関の活動への積極協力を約束した。
王清一議長候補は、3年以内に約1万人が中央団長を選ぶ選挙人制度の研究、地方民団活性化委員会の構築、地域から(南北)分断を克服する方法の模索、在日を展望する文化・教育・歴史講座の制度化、在日同胞の未来に希望をもたらすビジョン創り参画、公約推進のための財政委員会創りを公約として表明した。
韓在銀監察委員長候補は、問題発生の未然防止へ民団の歴史と宣言・綱領・規約の深度ある研修を通じ、本部・支部監察機関任員の資質向上・相互連携強化、提起された監察事案について不羈独立の立場から迅速に処理、基本財政確立・次世代育成など民団の根幹にかかわる課題について全面的に協力などを約束した。
孫京翼監察委員長候補は、和を重視するも諸判断の基準は規約を最優先、民団の抱える諸問題の解決に寄与する新しい監察機関をめざす、厳正中立な監察機関としての不羈独立の高潔な精神を貫く、民団財政の健全化へ積極支援、監察機能強化へ地方監察委員の教育実施を公約として明らかにした。
各地合同演説会…1200人参加
▽11日大阪=近畿地方協議会(会長代行・李龍権大阪本部団長代行)約400人
▽12日広島=中国地方協議会(会長・権五源広島本部団長)・四国地方協議会(会長・金相奉香川本部団長)約120人
▽13日福岡=九州地方協議会(会長・呉政夫福岡本部団長)約110人
▽17日名古屋=中北地方協議会(会長・鄭博愛知本部団長)約220人
▽18日仙台=東北地方協議会(会長・李根宮城本部団長)約90人
▽19日東京=関東地方協議会(会長・金龍濤東京本部団長)約270人
■□
3機関長の立候補者(数字は登録番号・届け出順)
【団長候補】
① 呉公太・中央副団長
② 金昌植・中央監察委員長
【議長候補】
① 金漢翊・前大阪本部団長
② 王清一・前京都本部団長
【監察委員長候補】
① 韓在銀・中央副団長
② 孫京翼・中央監察委員
(2012.2.22 民団新聞)