掲載日 : [2003-08-27] 照会数 : 4195
西成支部のデイサービスが「通所事業」に(03.8.27)
[ 先行してスタートしている西成支部の自立者対象のデイサービス ]
9月1日スタート、民団で初のケース
【大阪】65歳以上の同胞のお年寄りを対象にこの春、「ふれあいデイハウス」をスタートさせた民団西成支部(崔長煕支団長)は20日、デイハウスとあわせて準備していた、介護を必要とする人のための通所介護事業所としての認定を受け、来月1日からスタートすることになった。民団としては全国でも初めてのケースとなる。
同支部は、5年前からスタートしていた泉北支部など先行していた他の支部の自立者を対象としたデイサービスを見学し、さまざまな紆余曲折はあったものの、今春には支部会館を利用してデイサービスを開始した。
その上で今回は、介護が必要な者を対象にした通所介護事業所にまで対象を広げた。介護が必要なお年寄りにまで支部の目を届かせたいからだ。崔支団長は「民団は在日の大きな窓口。高齢化が進む同胞社会の道しるべの第一歩になれば」と意欲を燃やしている。
通所介護事業所としての第1条件は、週4日以上の開設。同支部では、毎週月・火・木・金曜(11時〜16時まで)を開設する。設置が義務づけられている相談室も、同支部1階事務所の応接の場に、声が外にもれないよう韓国から取り寄せた窓を両サイドに設置、対応した。また韓国式オンドル室を設置した憩いの場の一角にカーテンで仕切った静養室も設けた。
その他、トイレ内での異常を知らせるベルの設置や、今まで使用していた布タオルをペーパータオルに変えるなど、事業所として必要な環境作りを全てクリアした。スタッフも、毎回ハルモニたちの食事を作っている支部婦人会員のほか、ヘルパー2級の資格を持ち、現場での経験もある在日同胞の調理師1人をはじめ看護士、介護士それぞれ1人ずつを加えた。
現在、要介護対象者は最年長の文英順ハルモニ(93)を含む6人のハルモニ。通所介護に手を広げたことは、自立者の中から、今後要介護者に変わった場合のコンタクトが早くとれ、ケアーを広げた介護が今まで以上に網羅できることになる。
同支部では、他の支部からの問い合わせに役立てばと、同事業所をオープンにこぎ着けるまでの経過を小冊子として詳しくまとめ、いつでも提供したいとしてる。
崔支団長は「婦人会や団員らの協力があってこそ、ここまでこれた。これからも前向きな民団として、在日にアピールしていきたい」と話し、1世たちの明るく元気な笑顔が励みになる、と目を輝かせている。
(2003.8.27 民団新聞)