掲載日 : [2003-09-03] 照会数 : 4262
「同胞虐殺二度と…」 民団が関東大震災追悼式(03.9.3)
[ 韓国中央会館で営まれた追悼式 ]
関東大震災から80年 首都圏の民団で追悼式
二度と繰り返されてはならぬ…虐殺された6000人同胞を慰霊
関東大震災から80周年の9月1日、日本政府が「防災の日」として大規模な総合防災訓練を繰り広げている中、東京、神奈川、千葉、埼玉など、関東地区の民団は、同大震災の混乱時に日本軍隊と自警団によって虐殺された6000人以上といわれる同胞の冥福を祈る慰霊祭を今年も各地で開き、二度とそのような悲劇を繰りかえさせないとの決意を新たにすると同時に、日本政府に虐殺事件の真相調査と被害者、遺族への謝罪をあらためて促した。
真相調査を改めて促す
東京・南麻布の韓国中央会館で開かれた第80周年関東大震災殉難同胞追悼式には、民団中央本部の金宰淑団長、姜永祐議長、金廣昇監察委員長ら幹部と民団東京本部、婦人会、青年会の幹部をはじめ200余人が参加した。
東京本部の朱範植副団長は経過報告で「虐殺事件後80年を経た今日においても、事件の全容は十分に明らかにされていない」と強調。「軍による計画的な虐殺の背景には、韓国人への蔑視、差別、拝外意識があり、他民族侵略思想があった。民衆は、軍のデマに踊らされ、虐殺に手を貸した」と指摘、「虐殺での軍の関与は国の関与である。今、日本に求められているのは、この虐殺事件の正確な調査と謝罪である」と明らかにした。
金宰淑中央団長による代表焼香の後、許孟道東京本部団長は追悼辞で「私たちは殉国先烈の愛国愛族の精神を受け継ぎ、まず同胞社会の和合と団結を成し遂げ、祖国の統一・繁栄のために力を注ぐ」と決意を表明。さらに「関東大震災同胞殉難の歴史の真相が80周年を迎えた今日に至っても明らかにされていない」と指摘、「一日も早く韓日間の歴史清算問題が鮮明にされることを願う」と真相の究明を求めた。
参列者は、黄正一総領事を先頭に、白菊で飾られた祭壇に次々と焼香し、罪もなく虐殺された同胞犠牲者の冥福を祈った。
大震災が起きた午前11時58分を期して全員が起立して黙祷を捧げた。
(2003.09.03 民団新聞)