掲載日 : [2003-10-16] 照会数 : 3938
韓国語専科じわり定着 私立関東国際高校(03.10.15)
[ 韓国語だけで進められる1年生の会話授業 ]
開設から今年で4年目
生徒予定数を上回る…来年は韓国留学組も
都内の私立関東国際高校が全国に先駆けて外国語科教育課程に「韓国語コース」を開設してから、今年で4年目を迎えた。同コースを選択した生徒は初年度こそ8人と振るわなかったが、03年度は23人とじわり上昇中。来年度からは韓国の大学へ進学をしたいという生徒も出ており、これまでの教育の成果がようやく実を結びつつあるようだ。
同校が韓日両国の交流でリーダーシップをとる担い手を育てようと「韓国語コース」を開設したのは00年4月。外国語科では英語、中国語、ロシア語に次いで4番目。日本サムスン株式会社も同校の国際理解教育を後押ししようと01年度から奨学金制度を新設した。
外国語科全体で毎年200人を募集、生徒は入学と同時に各コースに分かれる。韓国語コースを選んだのは初年度8人、翌年に9人、昨年は11人と増え、今年度は初めて予定の20人を超えた。
韓国語コースでの語学授業は英語と韓国語でそれぞれ週6時間。このうち「韓国語会話」では慶煕大学国際教育院から派遣された金東会講師が担当、韓国で発行された教科書を使い、日本語を使わず授業を展開中。
2年次には148日間に及ぶ韓国への短期留学制度が教育課程に組み込まれており、ホームステイをしながら生きた韓国語を学ぶ。カリキュラムでも3年次からはゼミ形式で作文と自己表現を重点的に指導している。
同校外国語科長の西森眞太郎さんは「文法よりもまず話せるのが目標。卒業時には韓国の同年代とのコミュニケーションは可能になる」と話す。
学校側では3年間の授業の成果を見ようと、センター入試で韓国語を受けさせたいともいう。もちろん合格点を狙えるとの自信があるからだ。来年度、韓国の大学に進学を希望している生徒もいる。実現すれば同校では初めてのケースとなる。
このほかにも「KALで働きたい」(1年生女子)、「韓国でフランス料理の店を出したい」(3年生男子)と話す日本人の生徒も見られた。同校の韓国語教育は着実に根を下ろしつつある。
なお、11月15日には中学生を対象に体験入学も予定している。問い合わせは同校。電話03(3376)2244まで。
(2003.10.15 民団新聞)