掲載日 : [2003-11-19] 照会数 : 3627
支団長交流会・ウリ支部自慢運動本格的に推進(03.11.19)
[ 12日に大阪韓国人会館で開かれた全国支団長交流会 ]
モデル事例意見交換…福祉事業現場視察も
【大阪】「2003全国支団長交流会」が12、13の両日、民団大阪府本部を主会場に、全国から支団長ら200余人が参加して開催された。これまで支団長会議の名称で開かれたが、今回は「ウリ支部ウリチャラン(自慢)運動」のモデル支部の活動紹介や交流分科会での意見交換を通して支部間の連帯を図る目的で名称も支団長交流会と改めた。支団長らは13日、3班に分かれ、福祉事業を積極的に推進している府下の西成、布施、泉北支部を訪れ、デイサービスの現場を視察した。
交流会の冒頭、金宰淑中央本部団長は「人材、財政、後継者の3つが不足しているなか、支団長の努力でさまざまな特色ある活動が展開されている。ウリ支部ウリチャラン運動は、組織活性化のための1支部1特色運動と受けとめ、一歩一歩積み重ねてほしい」と期待を込めた。また、今後の民団は「文化、教育、福祉の民団として、団員の目線に立ち同胞の求心点になるよう全力を傾けよう」と強調した。
「大阪を中心に福祉事業が展開されているが、信頼される民団づくりに向けて大いに情報交換と学習を」と語った姜永祐議長の挨拶の後、駐大阪総領事館の兪炳宇総領事は、「どの組織でも構成員と接する先端組織がしっかりしていないと維持できない。団員が何を求めているのかを収れんし、その要求に応える支部活動に尽力を」と激励した。
地元開催となった大阪府本部の金昌植団長は「激変する国際情勢の中、同胞社会の和合によって難関を突破し、次世代に民団組織を継承しよう」と歓迎辞を述べた。
開会式の後、支部活動の現況について河政男組織局長が報告。「ウリ支部ウリチャラン運動」のモデル支部として西成、新宿、倉敷、下越、下関、西神戸、湖西、八尾、荒川の9支部から特色ある活動が紹介された。なかでも西成支部(崔長煕支団長)の福祉事業に取り組む経緯に関心が集まった。
崔支団長は「目標がないと支部に団員が集まらない」と考え、高齢者福祉に取り組むことを決意、すでに取り組んでいる府下の3支部を訪問し、ノウハウを得て福祉事業に着手。大阪市内の民団として初めて「ふれあいデイハウス」を開設し、9月に介護が必要な高齢者を含めた「通所介護事業所」の認可を得たことを報告した。そして、高齢化とともに言葉の問題や料理など同胞高齢者に見合った「在日」ならではのサービスの提供、団員の目に見える事業展開、若手ボランティアの育成と新たな雇用拡大、そして事業を安定させるための財源確保など、「一石五鳥」の効果を紹介した。
パソコンを活用した団員への会報づくり(新宿)、地域住民への会館開放(倉敷、西神戸)、韓日の自治体交流に活路(下越)、月に一度の敬老温泉ツアー(下関)、高齢者福祉(八尾)、韓国教育機関による語学浸透(荒川)など支部の活性化をめざす、さまざまな事例が紹介された。モデル支部の活動紹介の後、福祉、文化教育、全般事業をテーマにした分科会でもモデル支部の活動事例や取り組みについて積極的な意見交換が行われた。
2日目の13日には鄭夢周事務総長の講演「21世紀初頭の課題を見つめて」の後、金宰淑中央団長の進行で意見交換を行った。
(2003.11.19 民団新聞)