掲載日 : [2003-12-03] 照会数 : 4191
婦人会・福祉事業充実化アピール 55周年式典(03.12.03)
[ 25日に東京で開かれた創立55周年記念式典 ]
老人ホーム実現へ「20万会員一丸となり」…金定子会長
在日韓国婦人会(金定子中央本部会長)の創立55周年記念式典と福祉チャリティコンサートが、11月25日に東京で、27日には神戸で開催された。婦人会が取り組む今年度事業の中で、高齢社会を迎えた在日同胞にとって、老人ホームの建設は最大の課題になっている。2日間にわたる式典とコンサートを通じて、全国の会員や在日同胞社会だけでなく、対外的にも福祉事業の充実化を訴える機会になった。この日のコンサートで集まった収益金は、老人ホームの建設基金に充てられる。
関東、東北の会員を対象にした東京の式典で金会長は、会場の500余人を前に「婦人会の歴史は在日同胞の歴史でもある。多くの試練と苦難も希望を捨てずに熱い情熱で克服してきた」と語り、「全国20万人の会員が手に手を取りあって推進すれば、同胞老人ホームの建設は必ず実現できる」とあらためて強調した。
続いて崔金粉常任顧問が、ソウルオリンピックを成功させるために、20万会員が「1日10円募金」を6年間続けて移動式トイレを贈呈した事業や、外国人登録法改正のために果敢に指紋拒否運動に取り組んだことなど、55年の足跡を振り返った。
民団中央本部の金宰淑団長は、同胞女性の求心体として半世紀を越える活動に敬意を表しながら、「老人ホームは在日同胞の各界各層すべてが取り組む課題だ」と婦人会に協力する姿勢を改めて示した。
趙世衡駐日大使(黄正一総領事代読)や権良淑大統領令夫人の祝辞が紹介された後、婦人会活動に尽力があった地方本部の会長らに功労牌と歴代中央本部会長に花束が贈呈された。
初代の呉基文会長は「55周年を迎え感慨無量だ。日本にありながらも常に祖国と民族を忘れず、『偉大な母、賢明な妻』を目指して活動してきた賜物だ」と手放しで喜んだ。また、婦人会の老人ホーム建設に賛同して「芙蓉会」の会員らが募金した300万円を、小林芙蓉会長が金会長に伝達し、拍手喝采を浴びた。
2部のコンサートでは韓国の人気歌手、雪雲道らのステージが会場を大いに盛り上げた。
神戸での式典には近畿、中北、中国、四国、九州から1700余人の会員のほか、駐大阪総領事館の兪炳宇総領事や近隣の民団団長らが駆け付けた。開催地を代表して民団兵庫県本部の白永煕団長が、「祖国との交流、同胞社会の発展に寄与した。限りない発展を」と述べた。
また、老人ホーム建設基金へ100万円を寄付した婦人会大阪・茨木支部の趙明子顧問と芙蓉会の小林会長に感謝牌が贈呈された。
(2003.12.03 民団新聞)