掲載日 : [2003-12-10] 照会数 : 3682
脱北元在日同胞を慰労 都内で「交流会」開く(03.12.10)
支援民団センター
北に残した子の心配ばかり…
同じ境遇、情報交換で安心感
「脱北者支援民団センター」(代表=呂健二民団中央本部副団長)は7日、北韓を脱出して日本に戻った関東地区の元在日同胞脱北者を慰労する「交流会」を都内の健康ランドで開いた。
同支援センターによる関東の交流会は7月に続いて2度目。関東各地から脱北者や支援者ら30人以上が参加した。日本のNGO関係者も多数、激励に訪れた。また、支援センターにボランテイア登録している医師も、医療相談を兼ねて駆けつけた。
お風呂に入って浴衣姿で会場に集まってきた元在日同胞脱北者の表情は心からリラックスした様子。笑顔を見せながら久しぶりの再会を喜び合った。この様子を見ていた支援センターの呂代表は「日本での定住に苦労しながらも、当初と違って気持ちの中で多少のゆとりがでてきたようだ」と喜んでいた。
ある男性参加者(53)は「脱北者は日ごろ連絡がないのでこうして会って話しができる機会をつくってくれるのはとてもありがたい。みな同じ気持ちなので、会うとほっとする」と話していた。
また、ある65歳の女性も「一人きりで家に閉じこもっていると、向こう(北韓)に残っている子どもの安否ばかり考えてしまう。こうしてみんなと会って話しをするのはうれしい。ちょくちょくやってほしい」と希望していた。
この日、来賓として参加していた自民党の平沢勝栄衆議院議員は「この問題は政治的に解決しなければならない」と、あらためて強い関心を表明した。また、都内で歯科医院を開業している柳時悦さん(民団北支部支団長)もこれから医療支援面で「できるかぎりのことをしていきたい」と約束した。
参加者は食事を済ませると、カラオケやゲームを楽しんだ。会場は主催者側の予想を上回る盛り上がりを見せ、予定時間を1時間もオーバーするほどだった。
(2003.12.10 民団新聞)