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来年2月に開幕する2018平昌冬季五輪。第23回目の冬季五輪はアジアでは日本(札幌、長野)についで韓国が2カ国目の開催となる。本紙では今号より、準備状況や話題など、平昌五輪情報を発信していく。
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ソウル五輪から30年ぶり 来年開催される2018平昌冬季五輪・パラリンピック。関係者にとって7月7日は忘れられない記念日だ。
6年前の2011年7月7日、南アフリカのダーバンで開催された国際オリンピック委員会(IOC)総会で2018年冬季五輪の開催地を決める投票が行われた。
候補地は平昌、フランスのアヌシー、ドイツのミュンヘンの3都市だった。
開票結果を発表するジャック・ロゲIOC会長。「ピョンチャン」と高らかに発表された瞬間、当時の李明博大統領は隣で涙ぐむフィギュアスケートのキム・ヨナ選手と握手して喜びを分かち合った。1回目の投票で過半数を獲得しての悲願達成だった。
韓国が平昌への冬季五輪招致に乗り出したのは2000年のこと。2010年冬季五輪開催をめざし初挑戦したが、03年のIOC総会での決戦投票でカナダ・バンクーバーに3票差で敗れた。4年後、14年五輪の再挑戦ではロシア・ソチとの決選投票で4票の僅差で涙を飲んだ。
2度の落選でも韓国は諦めなかった。3度目の挑戦では韓国政府の招致にかける意気込みは、まさに「国ぐるみ」であった。ミュンヘンが立候補していたドイツのメルケル首相や、フランスのサルコジ大統領は、ついに最後まで南アフリカを訪問しなかった。しかし、韓国は大統領自ら投票前から現地に滞在し、要人との会談などのスケジュールを次々とこなし、平昌開催を訴え続けた。
開催決定から6年目を迎える平昌への冬季五輪は、来年2月9日に江原道の平昌オリンピックプラザで開幕し、世界約100カ国・地域から約5000人の選手団をはじめ、IOC関係者、各国・地域のオリンピック委員会、国際スポーツ団体、メディア関係者など計4万5000人以上が集まり、15競技・102個の金メダルをかけて17日間の熱戦が繰り広げられる。
韓国での五輪開催は88年のソウル五輪から30年ぶりであり、初の冬季五輪開催だ。
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国民の盛り上がりに期待 平昌五輪に出場する韓国選手団の目標は、金メダル8個を含む計20個のメダルを獲得し、総合4位に入ることだ。
選手団の活躍を後押しするため、文化体育観光部は大韓体育会、ウインタースポーツ団体、江原道、平昌五輪組織委などが参加する「平昌冬季五輪競技力向上支援団」を発足させ、韓国選手団のトレーニング費など平昌五輪の特別予算として今年337億ウォンの支援を決めている。
メダル量産が期待できるのは「お家芸」とも言えるスピードスケートとショートトラックだ。スピードスケートは五輪2連覇中の李相花選手や、ショートトラックの沈錫希選手などが有力だ。
他の競技で注目されているのがスケルトンの尹誠彬選手だ。国際ボブスレー・スケルトン連盟の世界ランキング2位の実力を誇り、この2年間、国際大会でも1、2位を競う実力を発揮しており平昌五輪で金メダルも夢ではない。
カウントダウンを前に、国民的な関心の低さが指摘されている。
6月に文化体育観光部が発表した世論調査の結果でも、平昌五輪に関心がある人は40・3%で、4月の調査(35・6%)より高いものの、いまだに50%にも届かない。会場まで観戦しに行くとの回答も8・9%にとどまった。
まずは88年ソウル五輪や2002年FIFAワールドカップと同じように、国と国民が一つになり機運を高めることが、大会成功への大きな役割となりそうだ。
また、平昌の後には2020年東京夏季五輪、2022年北京冬季五輪と、アジア3カ国で五輪が連続して開催される。韓日中の3カ国がお互いに経験を共有して、良好な関係を構築していくことが大きな力となるだろう。
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88世代が広報大使に
ビッグバンSОLさん「イメージソングでPR」 人気グループBIGBANG(ビッグバン)のメンバー、SOL(テヤン)さんが21日、来年韓国で開催される平昌冬季五輪・パラリンピックの広報大使に就任した。PRソングを制作して世界のファンに平昌をアピールする。
SOLさんはソウル市内で開かれた広報大使委嘱式に出席し、「韓国で30年ぶりに開かれる五輪の広報大使を務めることになりうれしい。平昌五輪が多くの関心と愛の中で開催されるよう、広報に最善を尽くしたい」と述べた。
平昌五輪はキム・ヨナなどスポーツ界をはじめアナウンサーや経済界を含め31人が任命されている。文化芸術界ではお笑いタレントの鄭粲右さん、ソプラノ歌手の秀美さん、作家の李外秀さん、韓国国立バレエ団監督の姜秀珍さん、在日同胞写真家の智鉉さん、俳優の李敏鎬と金宇彬さんなど8人が任命されており、SOLさんが9人目となる。SOLさんは「11月までに平昌五輪を広報するイメージソングを作る」と述べた。
平昌五輪組織委員会の李熙範委員長は「SOLさんはソウル五輪が開かれた1988年生まれのいわゆる『88世代』。韓国で30年ぶりに開かれる五輪に広報大使として参与することになったのも運命的で意義深い」と強調した。
イ・ボミ選手も 88世代で日本でも人気の女子プロゴルファー、イ・ボミ選手も新たに広報大使に加わることになり、27日、李組織委員長から記念のプレートなどを受け取った。アスリートとしては10人目。
イ・ボミ選手は、幼いころから高校時代まで、江原道で育ったことなどから、「ふるさとの江原道で世界的なスポーツ祭典が開かれるのはとてもうれしい。成功するよう、日本でも活発にPRします」と抱負を述べた。 Music library at
songsab seems to be very great.
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パラリンピックチケットを8月発売 2018平昌冬季パラリンピック大会の開・閉会式をはじめとする各種目別チケットの価格が発表された。
2018平昌冬季五輪・パラリンピック組織委員会(李煕範委員長)は7日、「来年3月に開催される平昌冬季パラリンピックのチケット価格はこれまでの冬季パラリンピックの価格を参考に、国内外の市場調査を行い、観覧意向が反映された適正価格を検討した上で、国際パラリンピック委員会(IPC)と協議を経て、最終確定した」と明らかにした。
チケットは、国内70%、海外30%の販売を目標に、開・閉会式を含む各種目別競技に合計28万枚を発行し約42億ウォンの収入を予想している。
開会式はA席14万ウォン、B席7万ウォン、C席3万ウォンで、閉会式は1万ウォンから7万ウォンに設定した。
種目別ではアルペンスキーとバイアスロン、クロスカントリースキー、スノーボードがそれぞれ1万6000ウォンで、アイスホッケーと車椅子カーリングは予選と準決勝、決勝などに区分して、1万ウォンから5万ウォンだ。
チケットの平均価格は3万ウォン台で半数は2万ウォン台とし、社会的弱者や市民参加拡大を考慮した割引制度を実施する。
障害者(1〜3級)と国家・独立有功者、シニア(65歳以上)、青少年、開催都市の住民は50%引きとなり、団体(全国の小・中・高等学校等)は、30%の割引となる。
ただし、開・閉会式のA、B席とアイスホッケー決勝のA席は割引から除外される。
この入場券所持者は、組織委員会が提供するシャトルバスを無料で利用でき、平昌五輪プラザ、江陵オリンピックパークと連携したコンテンツ利用が可能だ。
パラリンピックのチケットは、8月21日から組織委員会の公式ホームページで販売開始し、11月からは国内の主要空港(仁川、金浦)、KTX駅、メーンチケットセンター(ソウル市庁、江原道庁、江陵市庁)、アウトレットなどでも販売する。
(2017.6.28 民団新聞)