掲載日 : [2017-07-26] 照会数 : 9349
<平昌五輪>韓国代表選手たち真夏の猛特訓中
[ ランニングの先頭に立つオランダのレジェンド、ボブ・デヨングコーチ(中央) ] [ スケルトンの有力選手、尹誠彬 ]
24日に平昌冬季五輪開幕まで200日となった。連日30度を上回る猛暑が続く中、韓国代表選手たちは、これまで以上の熱い夏を送っている。メダル20個(金8、銀4、銅8)、総合4位を目標に掲げている韓国選手団にとっても、オリンピックに向けた最後のオフシーズンとなるこの時期のトレーニングが直接成績につながってくるからだ。選手たちは極限の苦痛に耐えながら、各地で猛特訓を積んでいる。
■□
スピードスケート
何より体力作り…招聘ボブ・コーチを先頭に
スピードスケート代表チームは高地である江原道の華川で、午前中はサイクルとランニング、午後は屋内外での体力トレーニングを行っている。
今回の訓練は、5月に着任したオランダ人のボブ・デヨング代表コーチが考案した計31個の動作からなる「ボブ・プログラム」を選手たちに伝授している。ボブコーチは06年トリノ五輪で金メダルを獲得し、21年間もトップレベルで活躍したスケート長距離のレジェンドである。
21日に華川でのトレーニングを終えた代表選手は、その後、泰陵選手村で訓練を続け、9月初めにはカナダに遠征合宿し、本格シーズンに照準を合わせた調整をする予定だ。
■□
ボブスレー・スケルトン
カナダで強化合宿…「金」狙う実力者ぞろい
平昌冬季五輪で2つ以上の金メダルに挑戦するボブスレー・スケルトン代表は、28日までカナダのカルガリーで合宿を行っている。
ボブスレー男子2人乗りの元允宗、徐英 組は昨シーズンを世界ランキング1位で終え、世界を驚かせた。今年のワールドカップ第1戦と第2戦ではそれぞれ3位、4位に入り、トップクラスの実力を誇示している。
また、スケルトンの尹誠彬も今年3月、平昌五輪のテストイベントとして行われたワールドカップ第8戦で2位に入り、実力を見せつけた。
スピードを競うスケルトンとボブスレーは初速、正確な操作技術、用具の性能が命。そのため今回の合宿で代表チームはカナダ人のスタート専門コーチを招聘し、スタート技術の向上に死活をかけている。開催国の利点を生かし、スタートさえ上手くいけば、ドイツなど、世界の強豪を追い越すことが可能との戦略だ。
■□
男子アイスホッケー
強豪国とタフな連戦…25試合ものテストマッチ
男子アイスホッケーは今年2月の札幌冬季アジア大会でも銀メダルを獲得し、歴代最高成績を記録している。夏はロシアやチェコで現地のクラブチームとのテストマッチでさらなるレベルアップを図り、12月にロシアの大会に出場する。同大会には、世界ランキング1位のカナダをはじめ、ロシア(2位)、スウェーデン(3位)、フィンランド(4位)、チェコ(6位)が出場する。
平昌五輪開幕までに予定される試合数は実に25試合。ランキング22位の韓国にとって強豪との対戦で連敗が続いた後にオリンピックを迎えかねない。しかし、白志善韓国代表監督は「私たちはオリンピックでチェコ、カナダ、スイスと順番に対戦する。客観的に韓国が1勝を収めるのは至難の業。だからこそ強豪と対戦し、敗れてもしっかりと学び得るものは得る」と覚悟を語った。
■□
スノーボード
水上スキーで感覚養う
スノーボード代表は現在、雪ではなく水の上で訓練している。京畿道の龍仁市にある貯水池に設置された施設で水上スキーに乗って技術を磨いている。これまで夏場は筋力トレーニングだけ行っていたスノーボード選手が、定期的に水上スキーを活用することで技術力を向上させるのが世界のすう勢だ。
アルペンスノーボードは、障害物を通過する競技方式だけでなく、時速40〜50キロに達する下降速度など水上スキーと共通点が多い。06年トリノ、10年バンクーバーとハーフパイプで五輪連覇したショーン・ホワイトなど、海外のトッププレイヤーたちもオフシーズンにはサーフィンや水上スキーを行い、スピード感とバランス感覚を維持する。
(2017.7.26 民団)