掲載日 : [2004-01-14] 照会数 : 3819
<新春インタビュー>新韓金融持株会社 羅應燦会長
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在日同胞との協力強化
グループ発展の土台…若い世代とも絆を拡大
―フランス最高のレーゾントノール勲章を授与されましたことをお祝いいたします。新韓金融グループはフランスのBNPパリバ銀行と合作会社を設立されるなど、韓仏経済協力に寄与した功労で受賞されたわけですが、まず受賞の所感をお聞かせ下さい。
「ありがとうございます。新韓金融グループが注目されるほど成長したのは、フランスのBNPパリバグループといろいろな分野で協力したことも一助となったのは事実です。私は個人的にこの栄光ある勲章を得ましたが、勲章受章の精神と意味は、新韓金融グループの全任職員が受けたものと思います。また、常に変わりなく経営陣を声援して下さる在日同胞の株主の存在があってこそ受賞が可能だったと言えます」
―新年を迎えての抱負を述べて下さい。
「新韓金融グループは今やある程度規模も整えましたが、短期的には朝興銀行と新韓銀行がうまく統合できるような基盤を造成しなければなりません。少し長期的には新韓金融グループが韓国を代表する金融機関として世界的な金融会社と競うことができる経済力を確保することです。また、日本の経済不況が長期化し多くの在日同胞が厳しい場面に直面していると聞いています。今年には在日同胞社会がもっと発展し、より豊かになればいいと思います」
―82年に新韓銀行が創立され、わずか20余年程度の短い期間に新韓金融グループは画期的な発展を遂げましたが、今後北東アジアをリードする金融会社として生まれ変わるための戦略はどういうものでしょうか。
「新韓金融グループのビジョンは、長期的には確実に一番の金融グループになることです。そのため今後2年間、市場のリーダーとしての位置を確立した後、世界的な水準の金融グループになるために努力していきます。事業部門別にすべてが一番になるには時間が短すぎますが、新韓金融グループはすでに様々な事業分野を等しく備え、市場での地位も強くなりました。もちろん顧客基盤も多様化しています。力量とネットワークを見るとき、全体的には可能だと確信します。次にグループの任職員が文化的に成果と市場志向的な企業文化を共有することです。世界的に成功した企業は、必ずそのような企業文化を備えています。そのような文化的な土台の上に、新韓金融グループが未来志向的な企業としての存在意義があるのです。こうしたビジョンが現実的になれば、新韓金融グループは大きくて新しい銀行を創造し、グループが全体的にワンポータル営業体制と世界的な経済力を持つ総合金融グループに跳躍することができるのです」
―在日同胞社会は日本経済の沈滞と民族金融機関の韓信協組合の破たん、狂牛病の波動などにより、経済的な困難に直面しています。民族金融機関の再生へ、在日同胞社会に願うことがあれば述べて下さい。
「在日同胞社会は新韓金融グループ発展の土台です。在日同胞社会が日本国内の経済事情でいろいろと厳しい局面になり、もどかしさを禁じ得ません。しかし、わが民族には厳しければ厳しいほど勇気を発揮し、団結するすばらしい伝統があります。日本の国内でも経験した困難と差別の中でも韓民族共同体を維持してきた伝統があります。幸運にも日本経済が少し回復しているとの兆候が少しずつ見えてきているので、このたびの困難さえうまく乗り越えられれば、再び同胞社会が繁栄する日が来ることを確信しています」
「新韓金融グループでも同胞の皆さんの経済的な困難を多少であれ減らそうと昨年、同胞の融資専門会社であるSHキャピタルの設立に一助となりました。今後とも同胞社会の成功と和合にお役に立つならば、新韓金融グループが微力ながら力になるよう尽くします」 ―昨年厳しい経済環境の中でも新韓金融グループは刮目すべき営業実績を収めました。新韓銀行を立ち上げた在日同胞の立場からすると、新韓金融グループの発展する姿を見守るだけでも喜びとプライドを感じます。会社を大型化しながら在日同胞の株主の持ち分が少しずつ減っていますが、今後国際的な金融会社として跳躍するために在日同胞の関係は今後とも絆をより強化する必要性があると思いますが。
「そうですね。新韓金融グループが今日あるのは、在日同胞の株主の皆さんが全幅の支援と声援が絶対的な力となりました。現在、在日同胞の株主の持ち分が減ったと言われましたが、在日同胞は依然として新韓金融グループの1大株主であることは変わりなく、今後もグループが発展し、成長するためには在日同胞の皆さんの協力と絆が絶対に必要だと思います。株主は新韓金融グループを単純な投資場所ではなく、祖国に対する愛情と信頼の架け橋として考えているというお話を聞きました。したがって株主としての関係だけでなく、人間的な絆も非常に重要だと思います。特に、既存の在日同胞株主と一緒に未来の在日同胞社会を引っ張っていく若い世代の役割とビジョンもとても大きくなっています。私ども新韓金融グループなりに若い世代との絆を強化するために努力をいろいろと展開しています」
「既存の株主の皆さんと同胞社会のニューリーダーである若い世代が、新韓金融グループともっと近くなれば、新韓金融グループと在日同胞社会は絆の幅はもっと広がり、その深さはより深くなると思います。今後新韓金融グループが本国だけでなく、世界的にも名望のあるグループになるようこれまで同様に今後とも多くの声援をお願いたします」
(2004.1.14 民団新聞)