掲載日 : [2004-01-21] 照会数 : 3308
「国民投票は困難」 盧大統領、年頭会見で表明(04.1.21)
北核問題…対話基調維持が重要
【ソウル】盧武鉉大統領は14日の年頭記者会見で、今年4月15日投票の総選挙の結果と「再信任」を結びつけることについて「具体的に検討したことはないが、野党が強く問題を提起しており、法的な問題が起こっているので、仮に考えがあったとしても結びつけるのは難しい」と否定的立場を表明した。
しかし、昨年10月に自らの再信任を問うため提案した国民投票の実施について「今の段階では難しい状況だが、再信任は約束であり、どういう形で信任を問うかを今後も考える。再信任は、側近不正についての輪郭がある程度表れた時点に、熟考し、立場を表明する」と明らかにした。
今年の経済運用について「今年の課題は何よりも景気回復の暖かな気運を庶民が直接肌で感じられるようにすること」とし、「職場創出を政策の最優先課題とする」と強調した。
北韓の核開発問題に関しては「あせらず安定的に対話基調を維持することが重要だ」と平和的解決をめざす必要性を改めて強調。同時に、「北韓の核問題が解決する前には、南北関係の画期的な進展は現実的でない」とし、北韓への特使派遣や南北首脳会談開催の計画はないと言明した。
「独島(日本名・竹島)問題について政府の対応は消極的ではないか」との質問に、盧大統領は「独島は韓国が実効的に支配をしており、証拠が確実であるので、いちいち反論する必要がない。他の分野でも両国間の情緒的な対立を増幅させることは利益にならない」と指摘した。
盧大統領は、会見冒頭の基調演説で「不法大統領選資金問題と私の周辺の不祥事まで露になり、国民の皆さんを失望させたことに対し、もう一度お詫びする」と表明した。
(2004.1.21 民団新聞)