掲載日 : [2004-02-18] 照会数 : 3746
大好評を得た民団フェスティバル 継続・定期化へ(04.2.18)
[ 映画祭では6本上映され、関係者らによる講演、トークも ]
「在日」を積極発信…「開かれた民団」鮮明に
5日間で延べ4000人参加
写真展…地方開催要望の声も
「語り継ごう『在日』を!」をテーマに、写真展(在日の原点、家族の肖像、民団の歩み)と映画祭(日本映画に描かれた在日Ⅱ)を中心とした「第2回MINDAN FESTIVAL」は11日、好評裡に終了した。民団の文化事業の一環として7日から5日間、東京・南麻布の韓国中央会館で開かれた同フェスティバルには、延べ約4000人が参加した。日本人市民・地域住民も少なくなく、日本社会に開かれた民団をあらためて印象付けた。来場者からは、今後も継続、定期化してほしいとの要望が強かった。写真展については、地方でも巡回開催してほしいとの声も。
「在日」の歴史を形成するに至った乙巳条約(保護条約)から100年の節目となる2005年を1年後に控え、これに先駆けたプレイベントとして企画された今回のフェスティバルでは、前回(2002年11月)のテーマであった「語り継ごう『在日』を!」を、より多彩な企画で追求。 写真展は、「われわれの歴史を伝える運動」を推進、全国各地における写真・映像収集に努めている青年会などの積極的参加によって大幅に補完された。「在日の歩んできた歴史の一ページを、より深く見ることができた」「家族写真は、懐かしく、ほのぼのとした味わいのあるものが多く印象的だった」などの感想が寄せられている。
映画祭では6本を上映。これまで日本社会が「在日」をどうとらえてきたか、監督や出演者、原作者、映画評論家らによる解説とトーク、観客との対話などによって理解を深めることができた。
韓国の民話や伝承遊びをもとに小学校高学年から大人まで一緒に楽しめる舞踊劇詩「ノリノリ!」(JPスタジオ)の公演も好評だった。期間中に迎えた「85周年の2・8独立宣言闘争記念日」には「3・1独立運動」の導火線となった歴史的意義を踏まえた式典の後、在日同胞2世の宋富子さん(高麗博物館館長)による一人芝居「在日三代史」が演じられた。また、最終日のクロージングセレモニーとして在日同胞2世シンガーソングライター、夫寛とそのバンドによる「小さな音楽会」が開かれ、それぞれ「在日」への思いを新たにした。
フェスティバル参加者に「韓国屋台」で大いに楽しんでもらうと共に、近隣住民にも韓国飲食文化を知ってもらえればと2日間(8日と11日)限定で設けられ、「布帳馬車」も賑わい、大盛況だった。
開催期間中に行われたた参加者へのアンケートでは「今後も続けてほしい」「第1回よりさらに充実している。来年も期待している」「毎年一回、定期的に開いてほしい」「東京だけでなく地方でも開催してほしい」と継続および地方開催を望む声が多かった。
日本人参加者からは「写真はどれも自分が知らない過去の記録だった。親からも歴史の教科書からも知らされてこなかった。感慨深く考えさせられるものだった」「これからもずっと続けて、より有意義な活動にしてほしい」などの感想・意見が寄せられた。
(2004.2.18 民団新聞)