掲載日 : [2004-02-25] 照会数 : 4123
発言の撤回を拒否 石原都知事妄言(04.2.25)
〞歴史的事実〟と強弁…共産党都議に文書で回答
韓半島の植民地支配は「彼らの総意で選んだ」などと昨年10月、歴史の事実をわい曲した妄言で批判をあびた石原慎太郎東京都知事は17日、発言について改めて正当化する内容の文書を発表した。
これは、石原都知事の妄言が韓国併合を正当化し、植民地支配を美化するなど歴史的事実をねじ曲げている点からも見過ごすことができないと、発言の撤回と謝罪を求めて共産党の吉田信夫都議が昨年の都議会第4回定例会で提出していた文書質問趣意書に対して17日付けで回答したもの。
韓国併合について、吉田都議が日朝修好条約、韓国併合条約も日本の軍隊による威嚇の中で結ばれた無法なものであったという歴史的事実を指摘したのに対して石原都知事は、「彼らの総意として日本を選んだものであり、決して日本が武力で朝鮮を侵犯したのではない」と正当化した。
また、日本の植民地支配が人道的であったかのような発言についても正当化した。創氏改名や神社参拝、日の丸の強要、強制労働などの歴史的事実を指摘されながらも、大量の殺戮と恐怖支配のもとで劣等視して差別する当時の欧米諸国の方が非人間的で「日本の植民地統治は、社会インフラや教育制度の整備にも配慮したものであった」と自身の発言を再度強調した。
このほか、東京都と友好都市関係にあるソウル市が「歴史をわい曲する反時代的妄言」「ソウル市民の名において深い憂慮を表明する」などとした声明が出されことなどについても「歴史に対する見解が立場によって食い違うのはいたしかたがない」としながら「歴史的事実を正確に認識して論議する必要がある。私はそのように心掛けており、妄言とそしられるものではない」と発言に対する謝罪も撤回も拒否した。
(2004.2.25 民団新聞)