掲載日 : [2004-03-31] 照会数 : 6856
<コラム・布帳馬車>李承のアーチが見たい
プロ野球が開幕した。今年はパリーグがおもしろい。3位までが日本シリーズへの挑戦権奪取資格が与えられるプレーオフ制度導入もあるが、千葉ロッテマリーンズに韓国の国民的打者、「ライオンキング」こと李承が加入したからだ。
27日、西武との開幕戦で、初回、日本を代表する投手、松坂からタイムリー2塁打を放ち、華麗な日本デビューを果たした。
ロッテ球団の母体、ロッテグループはいうまでもなく、在日同胞の辛格浩氏が創立した企業。グループ代表の辛氏は民団中央本部の顧問を長くつとめている。
そしてロッテと在日同胞の関わりは古くそして深い。69年に大映(当時の球団名は東京オリオンズ)から買収して以来35年を迎えるロッテは、張勲、白仁天をはじめ、金慶弘(金田正一)、金有世(有藤道世)など、数多くの同胞選手が活躍した同胞とゆかりの深い球団だ。
在日同胞も日本のファン同様、伝統ある巨人や阪神派が多いのが事実だが、私にとってはロッテこそ心から応援したい球団だ。
74年以来30年間、優勝から遠ざかり長い低迷期に沈んでいたロッテ。2年前のW杯サッカーのように、千葉マリーンスタジアムを太極旗を手にした同胞でスタンドを埋め尽くす中、李承のアーチ姿を見たいと願うのは私だけだろうか。そして、秋にはバレンタイン監督の胴上げを見たい。(J)
(2004.3.31 民団新聞)