掲載日 : [2004-04-21] 照会数 : 5056
『韓国総選挙』ウリ党が過半数152 ハンナラ党は後退(04.4.21)
10議席の民労党が第3党に
【ソウル】15日に実施された第17代国会議員選挙(定数299。小選挙区243・比例代表56)の結果、昨年11月に結党された与党のウリ党(開かれたウリ党)が、ソウル市、京畿道など首都圏をはじめ、民主党(新千年民主党)や自民連(自由民主連合)の伝統的地盤でも首位になり、単独で過半数の152議席(地域区129・比例代表23)と改選前(49議席)の3倍以上を獲得、勝利した。
ウリ党の単独過半数確保は盧武鉉大統領の弾劾に反対する民意を確認するもので、事実上、大統領の信任を意味する。総選挙で与党が単独過半数を制したのは、85年以来、19年ぶり。
最大野党ハンナラ党は、目標にしていた憲法改正阻止ラインの100議席は超えたが、慶尚南・北道など支持基盤の韓国東部以外に勢力を拡大できず、121議席(地域区100・比例代表21)と改選前(137議席)より議席を減らし、第2党に甘んじた。
金大中前政権の母体、民主党は改選前61議席から9議席(地域区5・比例代表4)と激減、院内交渉団体(20議席)構成にもいたらなかった。改選前10議席の自民連は地域区のみの4議席にとどまり、比例代表議席の割り当て基準である3%得票や地域区議席5議席の確保に失敗。比例代表1位の金鍾泌総裁も落選、政界引退を余儀なくされた。
一方、労働組合を支持母体に、初の国会進出を目指した進歩政党の民労党(民主労働党)は、比例区で得票率13・0%を得るなど健闘し、10議席(地域区2・比例代表8)を確保、一気に院内第3党に躍進した。進歩政党の院内進出は60年(8議席)以来、44年ぶり。
このほかに「国民統合21」が地域区1議席(鄭夢準代表)、無所属が2議席を確保した。
当選者299人のうち187人(63%)が初当選で、国会議員の世代交代が進んだ。世代別では50代121人(40・5%)▽40代106人(35・5%)▽30代23人(7・7%)で、50代以下の議員が250人(83・7%)にものぼる。
また、女性は比例代表で28人と50%を占め、地域区と合わせ計39人が当選。女性議員比率は前回5・9%(16人)から13・0%に増加した。
ちなみに今回の総選挙から比例代表議員選出のため導入された政党投票の得票率(3%が議席獲得最低ライン)は▽ウリ党38・3%▽ハンナラ党35・7%▽民労党13・1%▽民主党7・1%▽自民連2・8%だった。
(2004.4.21 民団新聞)