掲載日 : [2004-04-30] 照会数 : 3657
食文化研究の拠点 在日2世が研究所開設(04.4.28)
韓国食品の製造・販売を手がけている在日同胞2世の姜恩順さん(第一物産社長、東京・東上野)が26日、長年念願としてきた「韓国食文化研究所」を上野に開設した。
所長には滋賀県立大学人間文化学部の鄭大聲名誉教授を招いた。姜さんは韓国の食文化を日本社会に広く知らせる「情報発信基地」としての役割を同研究所に期待しているという。
これを受けて鄭名誉教授も「民族の食を日本で広めていきたい」と意欲を燃やし、食文化に関連する個人の著書と論文、および資料的価値の高い個人の蔵書約3000冊余りを同研究所に寄贈した。
26日の開設記念レセプションには、鄭名誉教授と親交の深い在日同胞科学者や日本人研究者など20余人が出席した。なお、駐日韓国大使館からも盧大鉉一等書記官が駆けつけた。日本で韓国食文化の普及に意欲を燃やす姜さんは、鄭名誉教授にかねてから顧問就任を依頼してきた。鄭名誉教授は公務員規定に抵触するため在任中は実現しなかったものの、今春の退官でようやく実現した。
(2004.4.28 民団新聞)